スキル、セラピー、療法、検査の最近のブログ記事
o手がかりに注目しましょう
以下の兆候が見られたら、本人の気持ちを紛らわせてあげられるかもしれません。
・緊張した顔の表情
・そわそわする
・手を握りしめる
・唇が震える
・前かがみになる
・眉をひそめる
o皆さん自身に正の強化をしましょう
自分自身に対しても正の強化を用いることができます。
できなかったときに自分を責める代わりに、できたときに自分を褒めるのです。
自分の感情を把握するために、皆さん自身の手がかりにも注意してください。
○称賛についての「TIPS」
ちょっとした進歩に報いてください。
物事は完璧である必要はありません。
TIPSは以下の頭文字です。
T:誠実に(true)。
人は、受けるに値しない称賛を見抜くものです。
I:迅速に(immediate)。
その行動が行なわれたときに褒める。
P:前向きに(positive)。
その行動が再現される可能性が高まります。
S:具体的に(specific)。
判断するのではなく、観察したことを述べてください。
「あなたは怒り狂う前に、10まで数えて喧嘩を避けたのよ」のほうが、
「あなたが10まで数えたやり方がよかったと思うわ」より良いでしょう。
前者は自己評価を築く助けになりますが、後者は本人を皆さんの意見に依存させてしまいます。
●結び「今日からスタートです」
希望と奇跡は、よく目を凝らせば、皆さんの周りにあります。
希望は自分自身で抱くものであり、選択は自分自身で行なうものです。
大切な人を変えることはできませんが、皆さん自身を変えることならできます。
必要なのは、次の3つだけです。
1.大きく、胸いっぱいに深呼吸しましょう。
2.「信頼に基づく賭け」
BPDの人の行動を、例えそれが人を傷つけるものであろうと、個人的に受け止めないことです。
境界設定や強化の効果が見えないときでも、信じて努力を続けましょう。
3.さあ、皆さんのボートを見つけに行きましょう。
(以上)
*「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」ランディ・クリーガー
〈監訳:遊佐安一郎〉(星和書店)より
http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo05/bn719.html
文責・稲本
○本人が自分の立場を尊重されていると感じられるように伝えましょう
本人のニーズと願望を承認し、境界を定着させるか、何度も繰り返し述べてください。
・「私たちのどちらかが正しいと決めたいわけじゃないの。
関係を最善のものにしようとしているのよ。
私に必要なのは......」
・「僕は自分自身について、何ができて何ができないのか、何を必要としているのか、学んでいるんだよ」
・「僕は自分の気持ちに素直に、誠実であろうとしているんだ。
僕に必要なのは......」
・「僕たちが物事を同じように見ていないのは確かだよね。
僕に必要なことは......」
○練習,練習,練習です
BPDの人が目の前にいるつもりで、皆さんが言おうとしていることを思い浮かべてください。
もっとよいのは、友人と一緒にロールプレイすることです。
○ポジティブなセルフトークを試しましょう
セルフトークとは、ほぼ常時行なわれている、頭の中での会話です。
・「自分の境界を設定するのは、慣れるまでは違和感があって馴染めないものさ」
・「私は恐れている......でも、自分の安全を守るためにこれを作ったのよ」
・「僕は彼女のことをとても大切に思っているんだ。
彼女はそれが理解できないけど、それはそれでいい」
・「長い目で見て、彼のニーズに応えられるために、今は私自身の境界を守る必要があるんだわ」
○お子さんのために境界を設定しましょう
BPDの夫を持つある女性は、次のように言っています。
「夫が息子たちに激怒し始めたら、子供に、自分の部屋へ行っていてね、と話します。
子供たちが問題なのではなく、父親のほうが自分の感情に対処する時間を必要としていると、分かってもらうためです。
子供たちには、お父さんが怒っているときには、お父さんのことは気にしちゃだめ、と言ってあります」
*「境界性パーソナリティ障害ファミリーガイド」ランディ・クリーガー
〈監訳:遊佐安一郎〉(星和書店)より
http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo05/bn719.html
文責・稲本