2016年6月アーカイブ
ご家族の皆様へ
梅雨が入り体調を崩しやすい時期に入りましたが
皆様いかがお過ごしでしょうか?
奥野宛にご家族の方からご質問をいただきました。
当家族会のホームページを閲覧してくださっている
ご家族の皆様にも必要な情報になると思ったので、
掲載させていただくことに致しました。
(質問)
野間俊一先生の講演会は、BPDと摂食障害への対応と
ありますが、当事者は摂食障害かどうかわかりません・
摂食障害ではありません。この講演会に参加しても意義がありますか?
(答え)
はい。十分に意義があります。
何故ならば、摂食障害の主な症状、
背後にある問題はBPDと同じ感情の調節困難だからです。
感情のコントロール困難が生じていることで
食べ物・アルコール・薬物・買い物依存・ギャンブル・性依存
自傷・OD・といった様々な依存症の問題を抱えます。
多くのご家族や当事者は診断名にこだわります。
しかし、実は診断名はあまり重要ではないと専門家は言います。
何故なら、BPDも摂食も「感情調節困難を抱えており、感情調節を
生じさせている問題は、対人関係です。(親であったり、パートナーであったり、自分の人生が上手くいかないことで衝動に走ったり・自尊心の欠如)
このようなストレスから食べ物にはしったり、ある人は、ギャンブルだったり。
ある人は、薬物だったり、ある人は、アルコールだったり、ある人は
依存症はないけれど、対人関係からくるストレスで、暴言や暴力で気持ちを
紛らわせて平常心を保とうとしているだけの違いなのです。
野間先生のご講演では、そういったBPDが抱える
独特な問題にご家族がどのように日常の生活の中で
工夫をしならが対応してゆけるか、ご家族と先生が
一緒に考え、お話をしてくださる予定です!
(質問)
BPDの娘は好きな時に好きなだけ食べています。
規則正しい生活習慣をおくれず、
お金を沢山使い、食べ過ぎて太ってしまい、
とてもだらしない生活をしています。
どうすれば、規則正しい生活ができますか。
(答え)
過食症は自律神経のバランスが乱れていたり、ホルモンの分泌異常が
起こっているため理性で衝動を押さえることが難しく、
様々な合併症を引き起こすだけでなく、激しい自己嫌悪から
うつ病や自殺に発展する場合もあります。
重篤な場合は生物学的な問題があります。
また、
BPDに多い過食には、むちゃ食い障害(吐かない過食症)の人が
多いよう思えます。
短時間で大量の食品を食べ、あまり時間をおかずにまた過食すると
いうサイクルを繰り返すので、精神的、肉体的ストレスがかかり、
さらに、過食がエスカレートする悪循環におちいっているのが特徴です。
嘔吐をしないので、カロリー過多で肥満になるケースが多く、
比較的周囲は気づきやすいのですが、問題を軽視しがちです。
むちゃ食い障害が続くと脂肪肝など様々な健康被害を引き起こします。
食べていけないと分かっていても止められないことで、自分に強い
自己嫌悪を感じて、引きこもりの生活に陥ったり、不安定な傾向になり
時には暴言、暴力に発展します。
大事なのは、食べることを止めさせる前に、BPD=拒食を
抱える当事者の背後にある心の問題を理解してあげることが必要となります。
(質問)
食事の量は少ないのですが、ちゃんと食べているので
大丈夫でしょうか?
(答え)
食べているから大丈夫と家族は安心してしまいがちです。
痩せてしまった時点でかなり症状が重くなっている場合も
少なく有りません。
野間先生は治療が難しいとされている、BPDや摂食障害など
困難とされている数少ない治療者のエキスパートです。
野間先生に直接ご意見を聞いて、質疑してその場で応答してくれる時間は
とても貴重なお時間になると思います。
ホームページを閲覧していて、
摂食障害だから関係ないと思っていらっしゃるご家族がいれば
とても残念なことなので、この度ホームページにご家族の質問に
対する返答を掲載させていただきました。
是非、多くの方にご参加いただいて益をえていただければと思います。
お申込み方法は、下記の(6月17日に掲載された)内容から
手順に従ってお申し込み下さい
皆様のお越しを心よりお待ちしています!
BPD家族会代表 奥野栄子
お申込みはお早めにお願いします。メールでお申込みください。
*****************
関東定例会/特別講演会
講師:野間俊一先生
(京都大学医学部付属病院医師/摂食障害支援団体SEEDきょうと代表)
過激なBPD症状に隠れてご家族も気づきにくいのが、BPDをもつ人の「過食・拒食」傾向です。
また、摂食障害の人にBPDと似た症状があらわれることが多いこともあり、
BPDと摂食障害がとても密接な関係にあることは、多くの専門家が指摘しているところです。
BPDと摂食障害を総合的に学ぶことは、BPDへの対応を考える上で大きな助けとなるでしょう。
そこで、BPD家族会では、関西を中心に、BPDと関係の深い「摂食障害」治療の第一線で活躍される
野間俊一先生を関東にお招きして、初の特別講演会を開催します。
BPDに関する対応経験も豊富な野間先生のお話を聞き、アドバイスをいただく、またとない機会。
まだBPD、摂食障害の診断を受けていない当事者の対応にお困りのご家族の
ご参加もお待ちしております!
【概要】
2016年6月26日(日) 14:00〜17:00
内容 (2部構成/各80分程度を予定)
(第1部)野間俊一先生講演会
(第2部)グループワーク
=グループで悩みを共有した後、野間先生からお困りごとに対する
アドバイスをいただきます。
終了
【講演テーマ】
「BPD(境界性パーソナリティ障害)と摂食障害への対応」
〜それぞれの生き方を応援するための日々の工夫〜
【野間先生からのメッセージ】
「BPDの人も摂食障害の人も特有の生きづらさに悩んでいます。
講演では、BPDや摂食障害という病気をどのように理解すべきかを整理し、
それぞれの困りごとに対して周囲の人たちができる援助の工夫について、
皆さんと一緒に考えます」(野間俊一)
【会場】
代々木オリンピックセンター国際交流棟 第2ミーティングルーム
(東京都渋谷区代々木神園町3-1)
●電車の場合/小田急線「参宮橋」駅下車 徒歩約7分
●バスの場合/京王バス
新宿駅西口(16番)より渋谷駅行 「代々木5丁目」停留所下車 徒歩約1分
渋谷駅西口(40番)より新宿駅西口行 「代々木5丁目」停留所下車 徒歩約2分
【参加費】
基礎クラス 受講者お一人さま 3000円
基礎クラス 未受講者お一人さま 4000円
*参加当日に受付でお支払いください。
【申込み方法】
下記の「必要事項」をご記入の上、必ずメールでお申込みください。
●「6月26日 野間俊一先生講演会 希望」と明記してください。
●基礎クラス受講の有無(有の場合は受講した日付)
●あなたの立場(例 母、父、妹、パートナー、専門家)
●当事者の立場(例・娘、息子、母、パートナー)
●申込み者のお名前(必ずご記入下さい。ペンネーム可、イニシャル不可でお願いします)
【参加対象者】
●BPD・摂食障害の問題を抱える当事者を支援している立場の方
(家族・パートナー・専門家)
*当事者のご参加はご遠慮ください。
【キャンセルについて】
●6月18日23:59メール着信まで受付。6月19日以降のキャンセルは全額負担となります。
*「定例会/勉強会(基礎クラス・実践クラス)」を欠席される場合は必ずご連絡ください。
キャンセル・欠席された方は振込支払でご請求させていただきます。
【申込みアドレス】
事務局 講演会・ワークショップ・定例会申込み受付メールアドレス
bpdfajimu@yahoo.co.jp
※BPD家族会は、電話/FAXによる問い合わせ、申込みをお受けしておりません。ご了承ください。
皆様のご参加をお待ちしております!
BPD家族会代表 奥野栄子
******************
野間俊一先生のプロフィール
経歴
1990年3月 京都大学医学部 卒業
1994年6月 ドイツ、ヴュルツブルク大学精神療法・医学的心理学研究所
1996年8月 京都博愛会病院精神科
1999年2月 京都大学医学部附属病院精神科神経科
所属学会・認定・資格
日本精神神経学会、近畿精神神経学会(評議員)、日本精神病理・精神療法学会(評議員)、日本摂食障害学会(評議員)、日本心身医学会(評議員)、日本児童青年期精神医学会、日本精神分析学会、日本心理臨床学会、日本うつ病学会、日本現象学会など
精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医、臨床研修指導医
主な著書(編集・共著含む)
『ふつうに食べたいー拒食・過食のこころとからだ』(2003年 昭和堂)amazonでみる⇒
『摂食障害治療ガイドライン』(2012年 医学書院/共著)amazonでみる⇒
『エスとの対話-心身の無意識と癒し』(2002年 新曜社)amazonでみる⇒
『身体の哲学-精神医学からのアプローチ』(2006年 講談社選書メチエ)amazonでみる⇒
『身体の時間-<今>を生きるための精神病理学』(2012年 筑摩選書)amazonでみる⇒
『解離する生命』(2012年みすず書房)amazonでみる⇒
******************
以上
店を予約しますので、人数が限定されます。
関東定例会/実践クラス
講師:遊佐安一郎先生
遊佐安一郎先生が講師をつとめられる全5回シリーズの第2回が、
6月11日(土)に代々木オリンピックセンターにて開催されます。
BPDをもつ人との対応でポイントとなる「承認」について学ぶ絶好の機会です。
お申込みいただいたご家族の皆様、お待ちしております!
※本クラスは定員に達しました。お申込みいただいた皆様ありがとうございました。
【概要】
第2回 6月11日(土) 13:30〜16:30
テーマ「承認について」
〜ご本人の感情調節改善のための潤滑油〜
内容 (3部構成/各1時間弱を予定)
(第1部)現在困っていることをお一人お一人に話していただく時間
(第2部)承認の講義
(第3部)承認のエクササイズ(ロールプレイ)
(まとめ)ワークショップについてのコメント
終了
【会場】
代々木オリンピックセンター国際交流棟 第2ミーティングルーム
(東京都渋谷区代々木神園町3-1)
●電車の場合/小田急線「参宮橋」駅下車 徒歩約7分
●バスの場合/京王バス
新宿駅西口(16番)より渋谷駅行 「代々木5丁目」停留所下車 徒歩約1分
渋谷駅西口(40番)より新宿駅西口行「代々木5丁目」停留所下車 徒歩約2分
【今後のシリーズ開催スケジュール】
第1回(終了) 4月9日(土)に開催されました!
テーマ「DBTのBPDの生物社会理論の基本」
第2回(今回) 6月11日(土) 13:30〜16:30
テーマ「承認について」
〜ご本人の感情調節改善前のための潤滑油〜
第3回 7月9日(土) 13:30〜16:30 予定
第4回 9月3日(土) 13:30〜16:30 予定
第5回 11月12日(土)13:30〜16:30 予定
【ご注意ください】
*BPD家族会の「定例会/勉強会」にご参加いただく際は、
まず、基礎クラスを受講していただき、その後に実践クラス受講となります。
(事情により、先に実践クラスを受講する場合は、今後開催される基礎クラスの
受講料を実践クラス受講の際に合わせてお支払いいただきます)
*実践クラス受講料をまだお支払いいただいていない方は、
当日参加される際に受付にて全額(全4回分)をお支払いください。
一度お支払いいただいた受講料はご返金いたしかねます。ご了承ください。
*2016年からスタートしたBPD家族会の基礎クラスをまだ受講していない方は、
今後開催される基礎クラス分受講料(2000円)も初回に合わせてお支払いただきます。
*「定例会/勉強会(基礎クラス・実践クラス)」を欠席される場合は必ずご連絡ください。
キャンセル・欠席された方は振込支払でご請求させていただきます。
【事務局メールアドレス】
講演会・ワークショップ・定例会申込み受付メールアドレス
※BPD家族会は、電話/FAXによる問い合わせ、申込みをお受けしておりません。ご了承ください。
お申込みをされたご家族の皆様、お気をつけてお越しください!
BPD家族会代表 奥野栄子