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星和書店 こころのマガジン
今月のコラム 連載コラム
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お酒を飲んで、がんになる人、ならない人

お酒を飲んで、
がんになる人、ならない人

知らないと、がんの危険が200倍以上

どんな体質の人、どんな飲み方が危険なのか

横山 顕 著

本体価格 1,500 円 + 税

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家族と取り組む強迫性障害克服ワークブック

家族と取り組む
強迫性障害克服ワークブック

大切な人を思いやり、
症状に巻き込まれないために

強迫性障害(OCD)を倒し家族を守るための実践ワークブック。
認知行動療法の技法満載!

カレン・J・ランズマン、キャサリーン・M・ルパータス、チェリー・ペドリック 著
堀越 勝 監訳
蟹江絢子、新明一星、工藤由佳、小林由季、小平雅基 訳


本体価格 1,200 円 + 税

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大人の自閉症スペクトラムのためのコミュニケーション・トレーニング・マニュアル

大人の自閉症スペクトラムのための
コミュニケーション・トレーニング・マニュアル

昭和大学附属烏山病院の発達障害専門外来・デイケアにおいて実施。
大人の発達障害のコミュニケーション・スキルを改善し、生きづらさを和らげる本人参加型プログラムを実践するためのマニュアル。

加藤進昌 監修
横井英樹、五十嵐美紀、小峰洋子、内田侑里香、月間紗也 執筆・編集


本体価格 2,200 円 + 税

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大人の自閉症スペクトラムのためのコミュニケーション・トレーニング・ワークブック

大人の自閉症スペクトラムのための
コミュニケーション・トレーニング・ワークブック

大人の発達障害のコミュニケーション技術を改善し、生きづらさを和らげることを目的に、昭和大学附属烏山病院の発達障害専門外来・デイケアのスタッフが作り上げたグループワーク・プログラムの参加者用ワークブック。

加藤進昌 監修
横井英樹、五十嵐美紀 プログラム作成・編集
小峰洋子、内田侑里香、月間紗也 編集


本体価格 1,000 円 + 税

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精神科治療学

月刊 精神科治療学 第32巻4号

《今月の特集》

強迫症の理解と治療の新たな展開 II

強迫症(OCD)・強迫症状を伴う精神障害は、臨床現場で対応がむずかしい。
病態解明が進み、治療の効果もあらわれている。
本特集では前号と今号の2号にわたり、OCDとその関連症群の基本的な理解から診断・治療に至るまで、OCDのすべてを網羅した。

今号ではOCDへの認知行動療法、薬物療法、新しいタイプの曝露反応妨害法、森田療法、入院治療、外来治療、巻き込みへの対応、アウトリーチ、電話やテレビ電話を使った遠隔で行う曝露反応妨害法、自助グループ、rTMS(反復経頭蓋磁気刺激療法)や脳深部刺激療法などの新しい治療法、長期予後など、おもに治療について取り上げた。
OCD治療に関わる精神科医療関係者必読の特集。

本体価格 2,880 円 + 税

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臨床精神薬理

月刊 臨床精神薬理 第20巻5号

《今月の特集》

気分障害治療ガイドラインupdate

気分障害治療ガイドラインについて最新の情報を紹介する特集。
日本うつ病学会から公表されているうつ病治療ガイドラインと双極性障害治療ガイドラインについて、その作成・改訂の経緯と内容を紹介し、海外ガイドラインとの比較も行う。
ガイドラインの効用と限界を知るために必読の特集。

本体価格 2,900 円 + 税

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今月のコラム

「合わない」相手とどうつきあうか

中島美鈴

この春から新生活を迎えられた方も多いのではないでしょうか。
 職場でも学校でも地域でも、いつの時代も人々の悩みの上位にあるのが「人間関係」ですね。
 どうしても合わないなと感じた相手と、一緒に役員をしたり、一緒に仕事をしたりすることは多くあるものです。そういう時に、みなさんはどうやって切り抜けますか?

初めまして。私はさまざまな臨床の場で働く臨床心理士です。
 その中のひとつ、保護観察所では薬物依存の方々とお会いして、集団形式の治療プログラムを提供しています。これは、違法薬物(主に覚醒剤)を使って有罪となり、刑務所に服役して出所してきたばかりの方、もしくは、刑務所に入らずに済んで執行猶予となっている方々に対して、再び薬物を使ってしまわないために、グループ形式で認知行動療法に基づいた介入を行うというものです。
 初めてこの仕事をお引き受けすることになった時、私は正直全く自信がありませんでした。なぜなら、「薬物を使った経験がないから、その方々を理解したり、共感したりすることが難しそうだ」と思ったからです。冒頭の例で挙げたように、所謂「合わないだろう」と思いました。
 もっと正直に言えば、ものすごい腕力と眼力のおじさんたちのグループで、ヒドい目に遭うんじゃないかと考えました。私は他人に言わせれば、「NHKのおねえさん」キャラなのだそうです。覚醒剤グループの司会進行役がNHKのおねえさんなんて、場違いすぎると感じました。
 どうしても無理だと感じたら、お断りしようと思いながらおっかなびっくりで始めて、気づけば4年がたちました。
 予想とまるで違ったのは、薬物依存の方々は、非常に繊細で、遠慮深い方々だったということです。でもそれに気づくのにはずいぶん時間がかかりました。
 「この人を怒らせたら怖そう」
 「薬も使ったことのない自分の話なんてみんな耳を傾けてくれるわけがない」
 「自分の内面の考えや感情について自覚して、話題にするなんて、この人たちはそんなの興味がないに決まっている」
 私の中に、そんな思い込みがあったのだと思います。
 こちら側がそういう思い込みで相手を見ていると、不思議と相手も自分の思い込みどおりに動くものです。知らず知らずのうちに、私の思い込みが言動の端々に出ていたのでしょう。そして、相手を見る際のフィルターにもなっていたのでしょう。いわゆる偏見です。
 こんなことがありました。
 私はそれまで、「なぜ薬物を使うのか」なんて本人に聞くのはナンセンスだと思っていました。薬物のよさを脳が覚えていて、体が覚えているから、使い続ける一番の理由はそれなんだと考えていたからです。たしかに、そんな質問をすると、覚醒剤歴の長い強面のおじさんたちは「そりゃ、一回使ってごらんよ。使ったことがないから、わからないんだよ」と口を揃えて言っていました。時にはこの延長上で下ネタまで振られます。それだけ聞くと、「そうか、使ったことのない私には到底理解できないし、本人に薬物を使う心理的な理由を分析させるのは無理なのだ。いや、心理的な理由など本当はないのではなかろうか」そんなふうに思えてきました。
 しかし、ある日、きっかけはもう忘れてしまったのですが、私はあえて、プログラムの中で同じ質問をしてみたのです。
 「みなさんが薬を使う理由ってなんなのでしょう。違法だと知りながらも、バレるかもしれないと怯えながらも、逮捕でいろんなものを失いながらも、使い続けるのには理由があるんでしょう。使い続けるメリットがあるのではないでしょうか。もしくは使わないとやってられない現実があったとか。たとえば……」
 プログラム参加者は、真剣に聞いてくれました。
 「人によっては、薬を使いながらのギャンブルがやめられないという場合もあるでしょうし、パートナーと一緒に使うことをやめたら関係が終わってしまうのではないかとびくびくしていた場合もあるでしょう。長年使っていると家族や友人たちからの信頼を失ってそんな現実から目を背けたくなって使っていたかもしれません。中には、なかなか薬をやめられない自分に嫌気がさして、そんな現実を見たくなくて薬を使っていた方もいるかもしれません。もちろん使ったときの気持ちよさ、そうした身体感覚も見逃せません。いかがでしょうか」
 これまで、「自分は依存ではない」といって否認していた人でさえ、自分なりの薬を使う理由をあれこれ挙げてくれました。これまでなら、「使いたいから使っただけ! 理由なんてそれ以上無い! なんでもかんでもストレスのせいにしないで!」と内面に踏み込まれるのを嫌がっていたであろうおじさんたちが、他人事のように無表情で済まそうとしていたおじさんたちが、全5回のこの薬物依存プログラムは出所後の義務なので出席はいやいやながらするものの無難な回答に終始しようとしていたおじさんたちが、使っていた頃の自分に思いを馳せて、あれこれ自己分析してくれたのです。
 これには本当に驚きました。あとは集団の持つ力が、どんどんこの分析を促進していきます。「こんな展開にもなりうる可能性を、私はこれまで信じていなかった。自分の思い込みが、こんなにもプログラムを左右していたなんて」と反省もしました。
 薬を使うことで得ようとしていたことが何だったのかがはっきりすれば、その後の展開は良い方向へ向きます。薬を使うことで得ていたものや得ようとしていたものを、薬以外の方法で得られるようにすれば、薬を止めやすくなるのです。たとえば、孤独で人恋しいときに、薬を使ってネガティブな感情をごまかしていたことに気づくことができれば、次また孤独で寂しいときには、薬以外の別の方法でその寂しさを満たすことができれば——たとえば、友達にメールしてみるとか、サウナに行くとか、美味しいものを誰か誘って食べに行くとか——薬をやめられる可能性は上がるのです。こうして、再び薬を使わないための対処法を編み出すことができるのです。
 このお話を通じて私がお伝えしたかったことは、自分の思い込みによって、きっと相手への言動もかなり左右されていて、それを受けて相手から返ってくる反応も大きく影響を受けるのだということです。
 こちらが「あの人にはこんなこと期待してもどうせ無理だろう」とあきらめていれば、相手にも痛いほどそれが伝わってやる気を出してくれなくなります。
 こちらが「あの人は表面的なつきあいしかしてくれないだろう」と警戒していれば、相手にもその警戒心が伝わって、同じように表面的で決して親しくなれないような反応しか返ってこないでしょう。
 相手にある、ほんの少しでもある「このままでいいとは思っていないんだけどな」とか、「どうせならもっとマシな人生にしたいんだけどな」とか、「許されるなら、こんな夢があるんだけどな」とか、そんな部分を信じられるかどうかがセラピストに求められる一番の資質なのかもしれないと考えるようになりました。
 家族や友人関係、職場、近所付き合いでも、同じことがいえそうだと思いませんか。

ところで、今年3月に、『ADHDタイプの大人のための時間管理ワークブック』という本を出版させていただきました。いつも締め切りギリギリか間に合わないとか、待ち合わせの時間に遅刻してしまうとか、朝でかけるときに忘れ物と探し物ばかりでバタバタしてしまうとか、そんな方の悩みを解決するためのワークが盛り込まれた書き込み式の本です。「私はADHDだから社会適応できない」「部屋は散らかったままでいいの」なんてあきらめずに、自分を信じて取り組んでみませんか。

中島美鈴(なかしま みすず)

1978年福岡県生まれ。臨床心理士。専門は認知行動療法。2001年、広島大学大学院教育学研究科修了。佐賀県独立行政法人国立病院機構肥前精神医療センター、東京大学大学院総合文化研究科、福岡大学人文学部などでの勤務を経て、2017年4月より現在、九州大学大学院人間環境学府人間共生システム専攻博士課程に在学中。また、福岡保護観察所、福岡少年院などで薬物依存や性犯罪者の集団認知行動療法のスーパーヴァイザーを務めるなど幅広く活躍中。
近著に『ADHDタイプの大人のための時間管理ワークブック』(共著、星和書店刊)がある。著訳書多数。

連載コラム チューリッヒからの便り
 第5回

研究所内外での講義について

林 公輔

今回のコラムでは、私が所属している研究所の講義についてご紹介しようと思います。そう思い立ってすぐに、何を書いたらいいか留学生仲間に相談したのですが、「書くことあるの? そもそもあなた授業に出てないじゃない」という返事が返ってきました。はい、確かに今学期、すでに2ヶ月近くが経過していますが、私はまだ講義に1つも出席していないんです。

研究所での講義

研究所での講義内容は、ユング心理学の基礎に関するものからおとぎ話や神話、夢や民俗学といったものまで多岐にわたります。「おとぎ話が心理学に関係あるの?」と思う方もきっとおられるでしょう。私も以前はそう思っていましたし、正直、なんだか怪しいなと感じてもいました。でも今では、おとぎ話の持つ奥深さに魅了されています。
 ユング心理学では、おとぎ話は人種や文化の違いを超えた、こころの基本的な骨格・構造のようなものを表していると考えています。人の身体に基本的な構造があるように(例えば手足は2本ずつあり、口は鼻の下にありますね)、こころにも基本的な構造があります。このような、こころの普遍的なあり方を表現しているものとしておとぎ話を捉え、アプローチの仕方などを学んでいくのです。夢や神話も、おとぎ話と同様に私たちのこころを表していますが、そこに表れている意味を受け取るためには、そのための方法を学ばなくてはなりません。例えば、ヘンゼルとグレーテルが森の奥に入っていくことにはどのような心理学的な意味があるのか、夢に出てきた見知らぬ女性は自分にとってどのような意味を持っているのか、といった問いが成り立ちます。その問いにアプローチするための方法、つまり、私たちのこころと交流するための方法論を学んでいるのです。
 全ての講義は、研究所内にあるプログラム委員会によって事前に検討されています。この委員会には研究所に所属している分析家だけでなく、学生も2人参加しています。私は学生代表の1人として、この委員会に参加していました。そこでの私の役割は、講義内容について学生の視点から意見を述べることと、学生からの要望を委員会に伝えることでした。ちなみに研究所が発行している今学期のリーフレットには、役職を務めている分析家だけでなく、学生代表の名前と連絡先も記載されています。
 プログラム委員会は水曜日の夜に定期的に開催されていますが、お菓子やワインを楽しみながら和やかな雰囲気で行われます。アルザス地方出身の分析家がクグロフというその地方のお菓子を持ってきてくれたこともありました。また、参加者全体にさりげない気配りをされている分析家がいたので感心していたら、日本で生活していた経験があると知って驚いたこともありました。その分析家の配慮を心地よく感じたのは、私の持つ日本人としての側面が呼応したからなのでしょう。日本でよく言われる「空気を読む」ということについては是非があると思いますが、こちらに来てからは「是」の側面を意識することが多くなったような気がします。
 講義内容は、担当する分析家の個性を色濃く反映しています。いわゆる講義形式(教室の前方で先生が話し、生徒がそれを聞く)のものから、体験型のものまでさまざまです。私は講義よりも体験型のセミナーの方が好きで、いろいろ顔を出していました。Active imaginationと呼ばれるユング派の技法について体験的に学ぶものや、コラージュを作成するもの、易について学ぶもの(実際に問いを立てて占います)などさまざまです。頭だけでなく身体を使って何かすることも、こころに繋がるためにはとても大切なのです。
 朝から夕方まで行われるセミナーの場合には、先生と生徒が一緒にお昼ご飯を食べることもよくあります。天気の良い日には、近くの公園でテーブルを囲んだこともありました。分析家と学生の距離はとても近いのです。ちなみに、チューリッヒでもオープンテラスをよく見かけますが、ヨーロッパの人たちは本当に屋外で過ごすことが好きですね。ヨーロッパの春はとても美しいですから、私もときどき彼らを真似て、友人とカフェのテラスでワインを楽しむことがあります。いい文化だなと思います。とても寒い日に、毛布を巻いてオープンテラスでビールを飲んでいる人を見た時には驚きましたが、さすがにこれは例外的ですね。
 講義は基本的に研究所で行われますが、分析家のオフィスで行われる場合もあります。オフィスにはその分析家の個性が表れていますから、私はそちらで行われる方が楽しみです。何人かの分析家で1つのフロアを借りている場合もあれば(そこにはいくつかの部屋があります)、個人でオフィスを持っている人もいます。私の分析家は何人かで1フロア(分析用の部屋が3つと待合室、簡単なキッチンとトイレがあります)を共有していますが、そこはかつて、音楽家ワーグナーの住まいだったそうです。

研究所以外でのセミナー

先ほどさらっと「易」と書きましたが、ユングは自分で易を立てて占いをしており、それについて論じてもいます。チューリッヒには「易」を専門にしている分析家もいて、研究所での講義とは別に、私を含めた5人の学生が集まり、その分析家にお願いして月に一度易に関するセミナーを開いてもらっています。ユング派としての易との付き合い方になりますから、日本の易者さんのスタンスとは異なるのではないかと思います。
 このように、気の合う仲間が集まって、研究所の講義以外に個別に分析家に依頼してセミナーを開いてもらうということがあります。個別に行なっていることですから、実際にどれくらいそういった私的なセミナーが存在しているのかはわかりません。ちなみにセミナーの数だけでなく、研究所に所属している学生の人数についても私は知りません。分析家資格を取得するための条件として、ある一定時間以上の講義への参加は求められますが、どの科目を選択するかについては学生の自主性に任されており、全員が参加する「必修科目」というようなものはありませんから、具体的な学生数がわからないのです。(ですから私が全然講義に出席していなくても、なんの問題もないのです。念のため)
 研究所の講義以外のセミナーとしては、私は「易」以外にも、哲学を学ぶ趣旨のものと、男性性について考えるもの(参加者は男性のみ)に参加しています。哲学に関するセミナーは分析家の自宅で開催されていて、彼がワインと軽食を用意して私たちをもてなしてくれます。前回はハイデガーの論文がテーマでした。
分析家オフィスからの帰り道:チューリッヒ旧市街の街並み 「分析家ってどんなところに住んでいるんだろう」といった、ちょっとミーハーな気持ちも満たされました。間接照明で照らされた室内には絵画が掛けられ、数多くの蔵書が並んでいます。まるで中世ヨーロッパのような雰囲気で、そこでは時の流れや静寂の重みまでが、私たちの生きる現実とはその濃淡を変えているようです。
 男性性に関するセミナーは、女子会ならぬ”男子会”といった雰囲気でなかなかいいなと思いました。事前にテキストを読んで参加する形式でしたが、女性の視線を気にせずに男だけで内緒話をするのも悪くないですね。ちなみにここの研究所は、分析家も学生も女性の割合がとても高いです。今学期のプログラムを改めて確認したところ、研究所の所長をはじめ全ての役職を女性の分析家が務めていて、ちょっと驚きました。
 
 今回は、研究所の内外で行われている講義を中心にお話ししました。講義以外のトレーニングとしては教育分析や、実際にケースを持ってそれについてスーパーヴィジョンを受けることが主なものになります。
 教育分析については以前のコラムでも少し触れましたので、興味を持たれた方は是非お読みください。私の住んでいるところから分析家のオフィスまでは徒歩20分ほどの距離ですが、緑も多く、ところどころに湧き水もあり、気持ちよく散歩することができます。利便性という点でも、チューリッヒはとても恵まれた環境を提供してくれます。

林 公輔(はやし こうすけ)

精神科医。医学博士。福井医科大学(現福井大学)医学部卒。慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室、特定医療法人群馬会群馬病院等を経て、2016年3月より、International School of Analytical Psychology Zurichに留学中。

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