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星和書店
 Vol.53 2007.6

【書店フェア情報】

  • 紀伊國屋書店新宿本店5F心理コーナーにて、“うつ病”をテーマにしたブックフェアを開催中です。
    弊社書籍も置いてありますので、ぜひ立ち寄って見て下さい(6月下旬までの開催予定です)。

こころのマガジン
  新刊書籍 next
動機づけ面接法
定価3,465円
A5判 並製 320頁
動機づけ面接法 基礎・実践編 
ウイリアム・R・ミラー、ステファン・ロルニック 著
松島義博、後藤 恵 訳


永らく翻訳が待たれていた最重要作!
読みやすさと正確さを追求し、翻訳・校正に十分すぎる時間をかけ、全ての医療従事者に自信を持ってお届けします。

人が変わってゆく過程を援助する技法として、いまや世界標準となっている動機づけ面接法。依存症治療をはじめ、精神科領域全般、また内科領域では高血圧・糖尿病などの生活指導、さらに一般企業における教育など様々な領域で使用されている。医師、ソーシャルワーカー、臨床心理士、看護師、自助グループに関わる方など、医療・福祉に従事する人にとっては必修の技法!
バイポーラー(双極性障害)ワークブック
定価2,940円
A5判 並製 352頁
バイポーラー(双極性障害)ワークブック
―気分の変動をコントロールする方法―
モニカ・ラミレツ・バスコ 著 
野村総一郎 監訳  佐藤美奈子、荒井まゆみ 訳


「気持ちの揺らぎ」を抑制する具体的対処法を、認知療法的な手法を用いて、わかりやすく解説。

以前は躁うつ病と呼ばれていたバイポーラーディスオーダー(双極性障害)は、気分がハイになる躁状態と、気分が落ち込んでしまううつ状態を繰り返す障害である。躁状態があまり目立たないこともあるが、気分があがったり、下がったりする「気持ちの揺らぎ」が特徴である。この障害を持つ人たちは、人生の大変な危機にあるといえる。本書は、双極性障害という「病気」への具体的な対処法を示した本格的かつ実践的な治療読本である。この病気に支配されずに、この病気を支配し、気分の変動を抑える方法が、本書に分かりやすく、明快に書かれている。
本書の著者のバスコ先生の本が、医学書院から大野裕先生の翻訳でつい先日出版されました。タイトルは、認知行動療法トレーニングブック(定価 12,600円)。
HCR-20(ヒストリカル/クリニカル/リスク・マネージメント?20)第2版
定価3,150円
A5判 並製 112頁
HCR-20(ヒストリカル/クリニカル/リスク・マネージメント-20)第2版 
暴力のリスク・アセスメント
Christopher D. Webster,Kevin S. Douglas,Derek Eaves,Stephen D. Hart 著
吉川和男 監訳 岡田幸之、安藤久美子、菊池安希子 訳


HCR-20は、司法精神科における患者の攻撃性の包括的評価を目的として、カナダの研究者・臨床家らによって開発された評価スケール。ヒストリカル(10項目)、クリニカル(5項目)、リスク・マネージメント(5項目)の3つのスケールから構成されており、問題行動に関与する要因を巧みな組み合わせで評価することができる。各項目には分かりやすく評価のポイントと注意事項が記載されている。著者らによる、本スケールの使用方法、妥当性の検証などの詳細な解説つき。
強迫性障害の研究(8)
定価2,940円
A5判 並製 152頁
強迫性障害の研究(8)
OCD研究会 編  編集代表:宮岡 等、上島国利

第8回OCD研究会を収録。疫学、診断治療、治療反応性やSSRIの副作用、認知行動療法、脳画像解析など、最先端の研究や臨床報告が満載。 セッションI 臨床症状の特徴/セッションII 治療反応性/セッションIII 薬物療法・認知行動療法と治療効果/話題提供I SSRIで治療中のOCD症例にみられる問題行動/話題提供II 強迫性障害の診断について
  雑誌の最新号 next
精神科治療学
定価3,024円
月刊 精神科治療学 第22巻6号
【特集】 強迫の診立てと治療 II
日常生活に大きな障害をもたらす精神疾患の1つとして強迫性障害が挙げられる。また,強迫そのものはあらゆる精神疾患に出現するため,その対応は臨床場面で重要となる。本特集では前号に引き続き強迫性障害ならびに強迫症状についての総合的理解を目指して,臨床的諸問題を取り上げた。
臨床精神薬理
定価3,045円
月刊 臨床精神薬理 第10巻7号
【特集】 統合失調症の認知機能障害・精神疾患におけるシグマ受容体の役割
統合失調症の中核症状である認知機能障害の最先端の知見を紹介する。認知機能障害の画像診断・神経心理検査による評価を解説し、向精神薬によって発現する認知機能障害、抗精神病薬が認知機能に及ぼす影響から、認知機能障害の治療薬開発の現状まで取り上げた。本号ではもう一つ、シグマ受容体が精神疾患において果たす役割についても特集した。
こころのりんしょうa・la・carte
定価1,680円
季刊 こころのりんしょうa・la・carte 6月号
【特集】 精神医学入門
《精神医学の現在、そして、これから》

脳とこころの時代を生きるすべての人のために、精神医学の基礎と臨床、治療の実際がわかる実践書。

不安を克服する

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「予算」とストレス

いきなり「ご予算は」と聞かれることが多々あります。
久しぶりに遠方より友来たりて、レストランで歓待しようと予約の電話をすると、さっそく「ご予算は」ときます。1万円、8千円、6千円なんてことになって、その金額で料理のランクやお客のランクが決まってくるような感じです。
では、1万円かけたら、喜ばれる料理ができるのでしょうか。
こういう料理は、どうでしょうか、今の季節こういう料理はおいしいですよ、そう、ではそれでコースを考えてみてください、そうするとお幾らになりますか、そうですね、これくらいでいかがでしょうか、というやり取りをしたいものです。ところが、予約の電話を受ける人が、料理のことを知らないことも多く、値段だけの勝負をかけてきます。

ここのところ毎日といっても良いほど、いろいろな事件があります。事件というより、驚くような出来事、といったほうが良いかもしれません。あまりに新しい出来事が報道されるので、ちょっと前の出来事でも、思い出すことが困難になってしまいます。 コムスン、ノバ、ブックオフ、渋谷の温泉施設での爆発、そして牛ミンチ問題、と目白押しです。2週間前の事件など、すでに霞んでしまいます。これらのどれを見ても、予算達成、売り上げノルマをこなす、ということが、その根底にあるようです。

それにしても「予算」という言葉は、すごい力を発揮しています。予算をたてて達成しろ、予算がないからできません、予算が余ったから使ってしまえ、と、今や予算は錦の御旗ですね。過大な予算をたてて達成するとなると、これはかなりストレスがおおきくなるでしょう。低い楽な予算をたてたらと思うのですが、それでは上司に怒られるそうです。

予算達成、利益追求、で日々攻め立てられ、それで事件があると、今度は、マスコミに攻め立てられます。「牛ミンチに豚を混ぜたのは、誰ですか」と工場長がマスコミの追及を受けていました。 マスコミは、検事でも裁判官でもないのでしょうが、相手の心の状態などまるで考えていないようです。この工場長は、今までも予算にせめたてられ、今度は、被告席です。社長がやったとも言えない、といって、私がやったとは言えない、社長がやったといえば会社でまずい立場になるだろう、などと、2重、3重拘束状態に置かれているようでした。こういうストレスは、心の病の原因になるのでしょうか。

「予算」がストレス惹起性のものならば、「予算」などないほうがいい、と思って、当社には「予算」がありません。精神医学の出版をしている会社に、心の健康に良くないストレスがあるというのも、説得力に欠けます。そういうことから、悪いストレスは、ないほうがいい、と考えて、「予算」も売り上げ目標、利益計画、など、ほとんど何もありません。 また、規則はできるだけないほうがいい、という考えで、ほとんど決まりというものもありません。何時いつまでに出版するという計画を立てると、最後にあわてて突貫工事で仕上げなければならない羽目になります。こうすると、ミスも起きやすいですが、なにより、編集者、印刷所、などのストレスが過大になります。ということで、どんどん出版時期が先にずれ込みます。周りからは、そんな経営は、ただ経営者がぐうたらなだけ、とよく言われます。確かにそうかもしれません。

ということで、出版が遅れているものが多々あります。 何とぞご寛容のほど、お願い申し上げます。

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