Randi Kregerの来日がもたらしたもの
先月、Randi Kregerさんをアメリカよりお呼びして、境界性パーソナリティ障害についての講演会とワークショップを行いました。たくさんのご家族や専門家の方々が参加されました。Randiさんの熱意が伝わってきた、またご家族の方々の気持ちがRandiさんに伝わったすばらしい内容でした。
このたび、ご帰国されたRandiさんから、お礼のメールが届きました。そこには、これから日本でも家族の方々が情報を交換できる会がネット上にできることを、願った言葉が書かれています。それに応えるように、ワークショップにご出席された方のおひとりから、家族会を作られた、というご連絡がありました。以下に、Randiさんからのメールの一部翻訳と、家族会を作られたというご連絡を載せました。ぜひお読みください。
日本の皆様へ
お手紙を出すのがずいぶん遅くなってしまいました。どこから書き始めるか、どこで終わるか、全く分からなくなってしまいました。
パソコンの前でじっと座っています。涙があふれてきます。日本という異文化の国への旅は、私の生涯での最も輝かしいものになりました。私の仕事に対しても、アメリカとは全く異なってとらえられていました。
ここアメリカでは、私の仕事は何十万人という人に認められ、本も買っていただきました。オンラインの家族サポートグループWelcome to Ozの8万人も私の仕事を認めてくれています。もちろんこのことは、私にとって大変重要なことです。
しかし、臨床場面では、この分野での著名な先生方の中には、私の仕事を無視したり、害があるから本は読まないようにと言っている人たちもいます。家族が直面している困難を正直に表現しているからです。私の最初の本Stop Walking on Eggshellsが出版されたあと、主要な学会で無視されたことを思い出します。
日本に行って初めて、著名な臨床家も精神医学の出版社も、私の仕事を、そのまま受け入れ認めてくれていたことが分かりました。私が15年やったきたことが、肯定されたのでした(validated). ワークショップが終わって私のところに近寄ってきた女性のことを忘れることはできません。目を輝かし、私の手を握って、「私たちに希望をあたえてくれました」と言ってくれました。
−− 中略 −−
日本を去るのは、とても悲しいことでした。みなさん、本当にありがとう。ここで感想を述べることができないほど、たくさんのすばらしいことがありました。書けば1冊の本になるくらいです。これからも連絡をとりあいましょう。日本でも、家族の方々がメールを出し合える連絡ボードができることを願っています。協力は惜しみません。お力になれることは、ぜひ協力したいと思っております。
心から親愛の気持ちを込めて
Randi Kreger
ボーダーラインパーソナリティ障害の方の家族の会から
星和書店様
突然のメールで大変失礼します。
9月のランディ・クリガーさんの講演会に参加させていただき、会場で多くのお母様方が大変なご苦労をされているのを知り、微力ながら、BPDの方の家族会を設置いたしました産業カウンセラーの辻と申します。
この家族会は10月12日に竹橋で第1回の集まりを行ない5組の家族に参加していただきました。
当方の活動内容に関するHPは以下のおりです。
設立趣旨のほか、「ジオログ」の箇所で関連記事等を掲載しています。
http://www.geocities.jp/bpdmt/index.html
次回は11月2日に同様に竹橋で行なう予定です。
もし、同様に困っている方々がいて、家族会に参加してみたいという方がいらっしゃれば、差し支えなければ当方のHPをご紹介いただければと存じます。
なお、この家族会はHPをご覧いただければ趣旨がご理解いただけると思いますが、商業目的で行なっているものではありません。
参加費1,000円は会場費、資料コピー代、お菓子代に当てています。あくまでもボランティアベースであり、もう1名女性のカウンセラーさんにもご協力いただいています。
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