精神科治療学 24巻11号 (2009年11月発行)

【特集】 精神科医が知っておくべき神経内科の新知識
     ―初発の際に精神症状を呈する可能性のある神経疾患―

池田修一:脳アミロイドアンギオパチー関連血管炎と白質脳症.精神科治療学,24(11);1365-1373,2009.

図2 症例2(SD)の頭部MRI(A,B)およびSPECT(C)

摘出組織の病理組織像
A:Congo red染色。B:Congo red染色偏光像。C:Aβ免疫染色。くも膜腔の動脈壁にAβ陽性のアミロイドが全周性に沈着している。


図4 症例1の大脳皮質のAβ免疫染色

矢印で示す血管に図5で示す血管炎の所見が見られる。

図5 血管炎所見の拡大像    

a:H&E染色では皮質内小動脈の壁がエオジン好性物資の沈着で肥厚しており,血管周囲に円形細胞の浸潤がみられる。これら細胞の中には異物型巨細胞もみられる(矢印)。これらエオジン好性物資はCongo red染色で陽性に染 まり(b, c),Aβ免疫反応性を示した(d)。また巨細胞の胞体内には抗Aβ抗体で強く染まるアミロイドの貪食像がみられる(e, f)。


図7 症例2のくも膜の生検所見    

A, B:H&E,C:Congo red染色。くも膜の繊維性肥厚があり,画像Aの枠で示す血管にはアミロイド沈着と血管周囲への円形細胞浸潤がみられる。また同血管壁の一部には壊死(矢印)が存在する。