月刊 臨床精神薬理 第20巻3号(3月号) 2017年3月刊行
うつ病治療における「真のrecovery」を考える:
DaTSCANにより確定診断に至ったパーキンソン病によるうつ病
【図3】脳血流SPECT/e-ZIS及びMIBG心筋シンチグラフィ画像
A 脳血流SPEC/e-ZIS X年4月
・後部帯状回・楔前部(矢印)や後頭葉一次視覚野(矢頭)など,特異的な領域での血流低下の所見はない。
B MIBG心筋シンチグラフィー X年4月
・心筋(矢頭)への集積低下はない。(早期像)
【図4】DaTSCAN(123I-ioflupane SPECT)(特異的結合度(SBR)の正常値は4〜4.5以上)
A X年4月 SBR=5.86(R=5.82 L =5.90)
・両側線条体への集積低下はなく,集積の形状はほぼカンマ状の形態を呈し,左右の優位な差もみられない。
B X+2年5月 SBR=3.40(R=3.62 L=3.19)
・SBR値で両側の線条体での明確な集積低下(矢印)がみられ,形状がややドット状に移行しつつあり,SBRでの左側の低下が優位となってきている。