月刊 臨床精神薬理 第23巻12号(12月号) 2020年12月刊行

[特集]これでわかるECTと薬物療法のcutting edge

慢性疼痛に対するECT


【図1】帯状疱疹後神経痛(PHN)に対するECT前後でのSPECT

右Th5.6のPHN症例のECT前後での視床の血流の変化を示す。ECT前では罹患部位と反対側(左)での血流が同側(右)に比し少なく、
左/右比は88%と左右差がみられた。ECT後痛みの改善とともに両側視床の血流が増加して左/右比は97%まで改善した。
(鮫島 他、臨床精神医学、2006, 文献9より引用)

【図1】帯状疱疹後神経痛(PHN)に対するECT前後でのSPECT


【図3】開胸術後痛症候群に対するECT前後でのSPECT

右上葉切除術が施行され、術部周囲から右上肢に及ぶ痛みが出現した開胸術後痛症候群のECT前後でのSPECT所見。ECT前に
左側視床部位の血流低下が認められたが、ECT後、痛みの改善に伴い左側視床部位の血流改善が認められている。

【図3】開胸術後痛症候群に対するECT前後でのSPECT


【図5】線維筋痛症に対するECTの前後でのSPECT

線維筋痛症15名に対するECT前後で痛みの改善に伴い、両側視床および両側海馬周辺の有意な血流上昇が認められた。
(Usui et al., Pain, 2006, 文献10より引用)

【図5】線維筋痛症に対するECTの前後でのSPECT