季刊
精神科臨床サービス 第08巻04号
2008年10月
《今回の特集:社会資源を使いこなす》
精神保健福祉施策の市町村への移行と障害者自立支援法施行によって,精神障害者の社会資源の機能と役割は大きく変化し,現場の混乱も少なくない。当事者やご家族にとって,社会資源はどのような意味をもつのか? 提供する側は,その機能を充分発揮できているか? 今改めて,リアルに,シビアに,それが問われている。
今号では,自立支援法下における32の社会資源と先駆的な活動を取り上げて,その概要と活用のポイントを解説する。現場スタッフにとっても,当事者・ご家族にとっても,まさに「社会資源」たり得る1冊。
ISBN:978-4-7911-7132-3
第1章 総 論
- 社会資源を使うとはどういうことか
門屋充郎
- 障害者自立支援法の特徴
上野容子
- 精神科医療サービスで使えるさまざまな資源
窪田彰
第2章 社会資源を使いこなす
(1)地域生活支援の仕組みづくり
- 自立支援協議会の動向とその役割,活用法
中島秀夫
- ケアマネジメント
佐藤光正
- 日常生活自立支援事業(地域福祉権利擁護事業)・成年後見制度
岩崎 香
- 退院促進支援事業(精神障害者地域移行支援事業)
金川洋輔
- 訪問看護事業―独立型精神科訪問看護ステーションの試み
寺田悦子
(2)住まいの支援
- ケアホーム
清水孝代
- 生活訓練施設
関口暁雄
- 福祉ホーム
北川裕道
- グループホーム
田尾有樹子
- 居住サポート事業
佐藤みずほ
- ホームヘルプサービス
永塚恭子
(3)日中活動の場支援
- 地域活動支援センター
伊藤善尚
- 作業所
宮川 齊
- 授産施設
武田廣一
- デイケア
三家英明
(4)就労支援・雇用促進
- 就労移行支援
大久保圭子
- 就労継続支援A型
近藤友克
- 就労継続支援B型
村上 満
- 障害者就業・生活支援センター
越川睦美
- 社会適応訓練事業(職親制度)
大場俊孝
- ハローワーク
相澤 保
- 地域障害者職業センター
相澤欽一
- 職場適応援助者
相澤欽一
- 特例子会社
應武善郎
- 委託訓練
佐織壽雄
- トライアル雇用等,労働関係の制度
野中由彦
- リワーク事業
森松信夫
(5)行政の取り組み
- 精神保健福祉センター
小川一夫
- 福祉事務所(生活保護)
齊藤なをみ
- 保健所
斎藤秀一
- 市町村の相談支援事業
塙 和徳
- 障害年金と精神障害者保健福祉手帳
良田かおり
第3章 先駆的な取り組み
- 雇用支援・就労支援ネットワークづくり
大場俊孝
- 指定相談支援事業の実際
日元麻衣子
- 都道府県独自の事業
廣江 仁
- 市町村独自の支援―企業団体など精神保健福祉関係機関以外との連携から得たもの
進藤義夫
- IPS :宇和島の取り組み
松為信雄
第4章 社会資源の上手な活用の仕方Q&A
- 社会資源の上手な活用の仕方Q & A
良田かおり,池末美穂子,佐藤智子
連載
気質論と精神科治療および臨床サービス