季刊
精神科臨床サービス 第10巻04号
2010年10月
《今月の特集:「リカバリー」再考:生きがいを支援する》
精神障害の領域で重要なキーワードとなっている「リカバリー」。本特集ではリカバリー概念を歴史的に整理・検証するとともに,当事者・支援者が「それぞれのリカバリー論」を展開,さらにSST,心理教育,ストレングスモデル,WRAP,当事者研究など,リカバリーを促進しうる支援技術が紹介されている。「リカバリー」の本質を理解し,実践に活かすうえで,欠かせない1冊。
ISBN:978-4-7911-7140-8
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第1章 総論:「リカバリー」概念の歴史と意義
- リカバリー概念の歴史
田中英樹
- リカバリーとリカバリー指向のケアシステム
木村真理子
- 〈リカバリー〉と〈リカバリー概念〉
後藤雅博
- 障害論から見たわが国におけるリカバリー論の展開
野中 猛
第2章 私にとってのリカバリー体験
- 私のリカバリー体験
我妻 武
- 私の発病と療養:統合失調症54年と恢復過程
堀 澄清
- 弱さを絆に:べてるの家のリカバリー
浦河べてるの家
- 私にとってのリカバリー
原田幸一
- 家族にとっての回復
丸山美恵
第3章 支援者の考えるリカバリー
- 医師としての経験から
白石弘巳
- デイケア,作業所,グループホームを通しての生きがいの支援
浅井久栄
- リカバリーを促進するために
土屋 徹
- リカバリーの可能性を広げる場所として
坂本明子
- 心理臨床に携わる一心理士の思い
遊佐安一郎
- 作業療法実践の現場から:リカバリーを再考する
楜澤直美
- リカバリーに基づく就業支援実践
倉知延章
- 地域生活支援:リカバリー指向のエンパワメント支援活動
寺谷隆子
- 地域生活支援:リカバリーへの道筋
谷中輝雄
第4章 リカバリーを支援する技術
- リカバリーを支援するための技術総論:どのような理念,支援構造,技術がリカバリーを促進しうるか
池淵恵美
- 地域生活はリカバリーそのもの:地域生活支援の立場から
上野容子
- ケアマネジメント:その人の持ち味を活かすストレングスモデル
栄セツコ
- リカバリーに果たす心理教育の役割
三輪健一
- 認知行動療法としてのSST
皿田洋子
- WRAP:元気回復行動プラン――1人ひとりが,自分についての専門家
増川“ねてる”信浩
- 当事者研究:自分自身で,ともに
向谷地宣明
- 精神障がいをもつ人々のリカバリーを支援する共同意思決定
福井貞亮
連載
- 学説と現実との隙間
〈第4回(最終回)〉若者と沖縄:日本の捨て石とされた人々
蟻塚亮二
- 白衣を捨てよ,町へ出よう
〈第2回〉アウトリーチサービスによる支援:家族支援も視野に入れて(2)
伊藤順一郎