季刊
精神科臨床サービス 第14巻02号
2014年5月
《今月の特集:相談支援とケアマネジメント》
2012年から障害者の地域相談支援事業が個別給付化され、サービス利用手続きや施設基準が大きく変わった。2015年度中には市町村は全対象者に対して計画相談を実施しなければならず、精神障害者の地域生活を直接支援する関係者にとって、相談支援は必須のサービスとなる。従来の生活支援・ケアマネジマントの方法とどう違うのか? 生活困難を支えるための工夫はどうするか? 当事者ニーズを支援に反映できているか? 関係機関の連携は当事者主体になっているか? 本特集では、新制度下における相談支援事業の現状を紹介しながら、その意義や期待されること、今後の課題を探る。
ISBN:978-4-7911-7154-5
第1章 総論:相談支援の現状と課題:ケアマネジメントの視点から
- 相談支援の来歴と現実
門屋充郎
- 相談支援とケアマネジメント
吉田光爾
- 相談支援と地域移行支援・地域定着支援
金成 透
- 介護保険法と障害者総合支援法でのケアマネジメントが学び合うこととその課題
白澤政和
第2章 利用者の声:相談支援事業に期待すること
- 相談支援事業における「サービス等利用計画」を利用した人たちの声:インタビューをとおして
上野容子
- 地域移行支援の利用者の声:退院の希望
藤澤房枝
- 家族が望む相談支援事業
本條義和
第3章 相談支援を進める技術
- ケアプラン作成・モニタリング・エンゲージリング
鶉領太郎
- ケア会議の準備と進め方
吉澤浩一
- 地域移行支援・地域定着支援の進め方
金川洋輔
- ネットワークと連携:主に自立支援協議会の設置と進め方
岡部正文
- 相談支援と医療との連携,その留意点
東美奈子
- 相談支援事業所でのピアサポートの意義
磯田重行,鷹尾和顕,原 欣洋
第4章 相談支援の実践:先行している事業所から学ぶ
- 精神科診療所を中心とした地域ケアと「計画相談支援」
東健太郎
- 福祉による計画相談:実践から思うこと
松尾明子
- 川崎市における地域移行・地域定着支援の取り組みについて
上野康夫,八重樫久美子
第5章 相談支援事業の関連領域:連携をどうはかるか
- 地域活動支援センター
古俣孝浩
- 他職種・他機関との連携:こころといのちを守る訪問支援(アウトリーチ)事業を通した実践
武津美樹
- 医療ソーシャルワーク部門との連携
柳瀬一正
- 退院促進事業の移り変わり:「すみだ地域生活支援センター友の家」での関わりから
柳 牧子
- 相談支援事業と精神科病院による地域医療福祉連携パス:病院・地域を統合する地域移行支援方策のツールとして
古屋龍太
- 障害区分認定からサービス支給決定
遠藤哲一郎,岡本秀行
第6章 相談支援事業:制度利用早分かりQ&A