季刊
精神科臨床サービス 第15巻03号
2015年8月
《今月の特集:明日からできる摂食障害の診療 I》
摂食障害診療の基本を身につけ、実践への足がかりへ——。なかなか良くならない、問題行動が多い、診療に時間がかかるなど、苦手意識を抱きがちな摂食障害。本特集ではその望ましい支援のあり方について、臨床現場のエキスパートが具体的にわかりやすく解説する。摂食障害の歴史や病理、症状から説き起こし、DSM-5における摂食障害の位置づけ、各種治療ガイドラインの紹介と本邦への適用、最新の脳科学の知見や治療法など、多角的に摂食障害の実像に迫る。また、海外の先進的な摂食障害診療現場や、国内パイオニアによるリハビリや栄養指導実践例などについても紹介。摂食障害で苦しむ人たちの支援に明日から活用できる情報が満載。
ISBN:978-4-7911-7159-0
- 特集にあたって
池淵恵美
- 座談会 明日からできる摂食障害の診療
生野照子,西園マーハ文,池淵恵美
- 摂食障害の歴史
佐藤大仁,上原 徹
- 摂食障害の症状には,どのようなものがあるか
切池信夫
- 摂食障害の病理の理解
野間俊一
- 脳の科学から見た摂食障害
佐藤康弘,福土 審
- 摂食障害の疫学と予防
中井義勝,任 和子,鈴木公啓
- 心身医学の最新の視点
安藤哲也,石川俊男
- DSM-5における摂食障害について
和田良久
- NICEガイドラインの概要と日本の臨床への応用
西園マーハ文
- APAの治療ガイドラインの紹介とわが国への適用
林 公輔,西園マーハ文
- 日本摂食障害学会の治療ガイドラインの紹介
切池信夫
- 社会・文化の変化と摂食障害
鈴木健二
- 摂食障害に対するエビデンスベースな精神療法
永田利彦
- 摂食障害のリハビリテーション:地域活動支援センター「ミモザ」の実践
鈴木健二
- 外来チーム医療における摂食障害の栄養食事指導の取り組み:管理栄養士の立場から
鈴木朋子,生野照子
- 摂食障害ご本人へのアンケート調査結果から見えてくるもの
安田真佐枝
- アメリカ・ロサンジェルス近郊においてどのような摂食障害治療が行われているか
安田真佐枝
- イギリスでは,どのような治療が行われているか:南ロンドンの摂食障害支援のアウトリーチについて
中里道子
- 当事者・家族の声:私と摂食障害:苦しみのさなかの記
まりな
■
今さら聞けないこの言葉
- 精神科臨床においてリカバリーの意味するもの
中谷真樹
- HPA系のフィードバック障害
尾鷲登志美
■
連載
- 「のぞえ便り」④ 「力動的チーム医療」からみた「精神科病院」のあるべき姿(その2)
堀川公平
- 「届かぬ声を,伝えたい」第5回 「罪を償う」ということ
夏苅郁子