2019年12月アーカイブ

メンタライゼーション治療とは?

メンタライゼーションとは
境界性パーソナリティ障害の病理をメンタライジング能力の欠損と
関連づけて説明した概念です。

メンタライジング能力とは
行動を理解し、推測する際に、自分自身と他者の精神状態を
考慮に入れる能力とされています。
*bpdの人はこの他者の精神状態と今ここにの自分の精神状態を
 考慮することが難しいとされています*

複雑性トラウマ(複合的トラウマ)を基盤としてパーソナリティ障害の
人は、メンタライジング機能が低下していて、(対人関係機能の低下)
自分の心で思っていることがそのまま現実世界でも起きているように
体験しています。

そのように体験してしまう理由には、被虐体験やいじめなどの
トラウマ被害によって、人は過覚醒症状(興奮しているとき)
になると、前頭葉が十分に機能しなくなります。
そして、恐怖や被害感情が強くなることで心の余裕がなくなると、
周囲の世界が見えなくなり、他者の行動から、他者の内面を想像
することが難しくなると、自分自身を外側から問い直すことができなく
なると言われています。

さらに、両極端な考え方に陥りがちで、物事の捉え方も一つの
固定化されていきます。

さらに、、身体や心で安全感を感じられなくなると、妄想的で
自他の区別ができていない状態で過ごすことになります。
そして、自分は被害者であって、目の前の人が全く関係のない人で
あっても加害者のように見えてしまうことがあると言われています。

この固定化された見方はネガティブな体験だけでなく、
ポジティブな体験も含みます。
ポジティブな体験では、境界性パーソナリティ障害の代表的な
極端な理想かをする人とか、相手の気持ちを無視して自分に好意を
持っているように感じるストーカー気質の人までいます。
このような人は自分と他者が別個の存在であって、自分の延長でない
ことを十分に理解できていないところがあります。

これらの対応として、メンタライゼーションでは
・本人が思っていることがそのまま現実世界で起きているように
 感じている根拠を問う。
・そのような見方が正しい可能性もあることを認めたうえで、
 それとは別の見方がないかどうか考えてもらいます。
・一つの見方に固定化され、他の見方が出来ないようなら、この場面
 に対して、たくさんの見方ができるように思いますが、
 その固定化された見方しかできないのはどうしてですか?
 と尋ねてゆきながら、本人に考えてもらいます。
・親の見方が正しいわけではないという前提を伝えて
 別の見方を提示してみます。

こうして、メンタライゼーションは、支配された自分の物語から
抜け出せるように支援する技法となります。
固定化された考えが崩れた時、メンタライゼーション機能が改善し、
考えるきっかけになります。

メンタライゼーション(MBT)
1、よりよい行動の統制
2、情緒調整の増進
3、より親密で、十全な人間関係
4、人生の目的に邁進する能力である、メンタライジング能力の
  邁進によって、自己感が安定し、情緒や対人関係の安定が
  促進されることによって達成させます。

境界性パーソナリティ障害の他に、双極性障害、自閉症スペクトラム
・サイコパシー(精神病質)・愛着トラウマ・暴力などの問題に
大変有効とされている治療です。


境界性パーソナリティ障害の代表的な治療で現在注目されているのが
●弁証法的行動療法
●メンタライゼーション
と言われています。
是非、この機会にメンタライゼーションを学習してみませんか!

メンタライゼーションを使って、専門家の指導のもと、家族と共同治療を
目指します!

bpd家族会 代表 奥野栄子









今年最後の関東定例会開催のお知らせです。

定例会は下記の参加条件にかなっている方であれば、どなたでもお申し込みいただくことができます。当家族会は会員制ではないので、直接事務局にご連絡いただき「定例会」をお申し込み下さい。

お申し込みお待ちしています。
 
開催日:12月22日(日)

内容:前半 グループワーク
   後半 テーマ「5つのパワーツールを活用する」
      〜5つのパワーツールから期待できる事柄〜
        1、自分を大切にするとは
        2、行き詰まり感の原因を明らかにする
        3、理解されるように伝えること
        4、愛情をもって境界(限界設定)する
        5、適切な行動を強化する

時間 :15:10〜17:00
    早目に退出されたい方はご自由にご退出ください。

会場: 杉並区立産業商工会館
    

最寄駅:丸の内線「南阿佐ヶ谷駅」徒歩3分、中央線「阿佐ヶ谷駅」徒歩5分

参加費:お一人さま 1回のみ申し込み        2,500円
          

申し込み対象者:ご家族・パートナー・友人知人・兄弟姉妹・親戚・
        会社の上司・同僚・医師・弁護士・医師・その他の専門家
        *当事者様はご参加できません

お申し込みによりお席を確保します。キャンセル期間は開催日1週間前です。それ以降のキャンセルはいかなる理由であってもキャンセル料として全額のご負担となります。ただし、病欠など余程の理由があって欠席される場合は必ずご連絡ください。ご連絡頂いた方のみ、キャンセル料は免除させていただきます。

連絡先 事務局 bpdfajimu@yahoo.co.jp

皆様のご参加お待ちしています。

(終了)12/22 WEB講座&定例会のお知らせ

最終回 衝動制御障害オンライン講座&定例会を12月22日(日)に開講いたしますのでお知らせします。


講師:後藤健二先生 (沖縄県 精神科医)

開場:12:30~

開講:13:00~15:00 (WEB講座) 後藤先生

     前半 テーマ 決まり次第掲載します

     後半 質疑応答

     10分休憩

   15:10~17:00 (定例会)奥野栄子

     前半 グループワーク

     後半 テーマ「5つのパワーツールを活用する」

           〜5つのパワーツールから期待できる事柄〜

            1、自分を大切にするとは

            2、行き詰まり感の原因を明らかにする

            3、理解されるように伝えること

            4、愛情をもって境界(限界設定)すること

            5、適切な行動を強化する

会場:杉並区立産業商工会館

住所:〒166ー0004 杉並区阿佐ヶ谷南3丁目2番19号

最寄駅:丸の内線「南阿佐ヶ谷駅」徒歩3分、JR中央線「阿佐ヶ谷駅」徒歩5分


連続でお申し込み済みの方は出欠のご連絡を事務局 bpdfajimu@yahoo.co.jp までお知らせください。


2020年度のweb講座&定例会の連続受講をご希望の方は、事務局までお申し込みください。


最終回 対応力向上のための講座

※こちらは2019年度1年間お申込みされた方のみのご参加となります。
 すでに満室となっているため新規申し込みは受付けておりません。

※ 2020年度の対応力向上のための講座は現在お申し込み受付中です。
 別途、お知らせ欄のお申し込み要項をご覧下さい。


日付:12月14日(土曜日)


送別会 : 12:00〜13:30

開場 : 13:45〜

開講 : 14:00〜17:00

   前半 今月の良かった点と良くなかった点の共有の話し合い

   休憩 10分

   後半 テーマ : 決まり次第掲載



会場:馬橋区民会館 第三集会室

住所 : 杉並区高円寺南3丁目29ー5

最寄り駅:東京メトロ丸の内線「新高円寺駅」 徒歩10分

     JR中央線・総武線「阿佐ヶ谷駅」「高円寺駅」 徒歩12分


講師:遊佐安一郎先生

ご出欠の連絡 参加する 欠席する(お知らせください)

連絡先 bpdfajimu@yahoo.co.jp 事務局まで

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