月刊
精神科治療学 第25巻01号
2010年01月
《今月の特集:わが国の精神科治療のこれまでとこれからへのメッセージ―創刊25周年記念特集―》
わが国の精神医学と医療はこの25年で大きな変化を遂げた。もっとも大きな変化は,DSMやICDの操作診断の導入であろう。また,新薬が次々に登場し,治療の選択肢が広 がった。しかし一方,過剰診断や薬物療法一辺倒という批判も多くある。本誌25年の歴史と期を一にして大きな変化を遂げ
たわが国の精神科治療を,本誌歴代編集委員が多角的に俯瞰し,展望する。
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【特集】 わが国の精神科治療のこれまでとこれからへのメッセージ
―創刊25周年記念特集―
- 特集にあたって
古茶大樹
- 戦後日本精神医学史(1960~2010年)粗稿
中井久夫
- 老年期を考える
天野直二
- 基礎から臨床へ:アルツハイマー病は最良の成功例
新井平伊
- フロイトの精神分析への誘い
加藤 敏
- 症例報告とmeta-analysis―臨床問題解決のためのヒエラルキーは一つだけか?―
兼本浩祐
- DSMがうつ病診断に与えた影響について
古茶大樹
- 精神科医療,「ない袖は振れない」―中間概念喪失の認識の上に
鈴木國文
- 緩和医療がやってきた―緩和医療への精神科医の関わり
仙波純一
- 精神科臨床診断の「方式」―択一式を続けるのか,それとも記述式に戻るのか
中安信夫
- 精神科以外の診療科との連携―コンサルテーション・リエゾン精神医学とプライマリケアにおける精神医学―
堀川直史,倉持 泉,樋渡豊彦,他
- アスペルガー症候群の影と光―精神科医は何をめざすべきか?―
本田秀夫
- 精神科医教育への危惧
宮岡 等
- 自殺対策の25年
松本俊彦
- 精神医学における診断への新たな期待
笠原洋勇
- わが国でのDSM-V/ICD-11導入の課題―DSM-V自閉症および他の広汎性発達障害会議に参加して―
栗田 広
- 精神科治療の進歩と影―25年間を振り返って―
小島卓也
- 36年間外来で治療中の統合失調症2症例
融 道男
- 老年精神医学への提言―もっと「ソフトパワー」を―
永田俊彦
- 精神科治療の進化を期待して
樋口輝彦
- 老精神科医よりの提言―力動的精神療法の復権を―
吉松和哉
- 〔オピニオン〕日本の精神科病院の「チェンジ」を求めて
弘末明良
研究報告
- 自殺再企図防止のための認知行動療法を含めた包括的アプローチ―思春期境界性パーソナリティ障害の1例をとおして―
加藤晃司,三上克央,松本英夫
臨床経験
- 卵巣奇形腫摘出後に劇的に回復した緊張病
小林聡幸
- 過食とアルコール乱用を伴ったうつ病にmilnacipranが有効であった一症例
金田圭司
- 統合失調症における飲水行動異常(水中毒)に対するolanzapineの臨床経験―持続的なドーパミンD1受容体阻害作用との関連―
新井一郎,山崎 潤
連載
〔知っておきたい症状用語〕
- コタール症候群
森本陽子
- 憑依状態と憑依妄想
大宮司 信
〔向精神薬―リスク&ベネフィット―〕
- 注意欠陥多動障害(attention-deficit/hyperactivity disorder:ADHD)の成人におけるOROS methylphenidateの有効性と安全性―ランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験―
稲見理絵
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