月刊
精神科治療学 第25巻10号
2010年10月
《今月の特集:若年性認知症に対する精神科の役割》
働き盛りに発症する若年性認知症は、本人の社会的役割と家族へ与える影響が非常に大きく、社会的関心が急速に高まっている。老年期認知症とはまったく異なるさまざまな問題が内在し、いまだ十分に医療・福祉・行政が対応しきれていない。この病態への精神医学的対応はどうあるべきか?どのような連携や社会資源の利用、地域での生活基盤の確立が必要なのか?いままさに精神科医療関係者はこの問題を適切に理解し役目を果たすことが求められている。本特集では、第一線でのサービスに直結する対応・対策の記載を試みた。若年性認知症の理解と実践のために必読の特集。
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【特集】 若年性認知症に対する精神科の役割
- 特集にあたって
新井平伊
- 若年性認知症とは?
新井平伊
- 若年性認知症はどのくらいの患者数になるのか?
池嶋千秋、朝田 隆
- 若年性認知症の診断の手順と告知の問題
新井平伊
- アルツハイマー病:初老期発症型と老年期発症型の相違
中村重信
- 気分障害と若年性認知症をどう診分けるか―アルツハイマー病を中心に―
長谷川典子、山本泰司、前田 潔
- 妄想性障害と若年性認知症をどう診分けるか―レビー小体病を中心に―
東 晋二、井関栄三
- アルコール多飲と若年性認知症をどう診分けるか
船山道隆、加藤元一郎
- 若年性認知症に対する薬物療法
矢田部裕介、橋本 衛、池田 学
- 若年性認知症に対する非薬物療法
田渕 肇、鹿島晴雄
- 若年性認知症への産業医としての対応とリハビリテーション
荒井 稔、田谷勝夫
- 若年性認知症に対する社会資源・制度の積極利用
宮永和夫
- 若年性認知症の家族への支援
松下 太
- 若年性認知症のための施策
遠藤英俊、佐竹昭介、三浦久幸
研究報告
- 全身性エリテマトーデスによる抑うつ(気分障害)から自殺に至った1例
原嶋華乃子、小林聡幸、釜田康行、他
- うつ病休職者を対象とした集団認知行動療法の効果検討
田島美幸、岡田佳詠、中村聡美、他
臨床経験
- Aripiprazole の投与が有効であった強迫性障害の3症例―精神症候学の視点からの考察―
川上正憲、中村 敬、中山和彦
- 耳菅開放症と両側慢性硬膜下血腫を合併した脳脊髄液減少症の1例
加藤悦史、千田真典、星野有美、他
- 児童相談所における精神科医の役割に関する一考察―注意欠如・多動性障害と素行障害を持つ一男児に対する児童相談所の支援を振り返って―
山本 朗、水崎佳恵、小野善郎
- Lithium 関連副甲状腺機能亢進症による意識障害を呈した双極性感情障害の1例
中山寛人
- 不安を前景にした大うつ病性障害に対しparoxetineとtandospironeの増強療法が奏効した2症例
加藤晃司、安藤英祐、山田桂吾、他
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