月刊
精神科治療学 第27巻01号
2012年01月
《今月の特集:精神科医の多剤併用・大量処方を考える I》
統合失調症の多剤併用、大量処方が解決されぬまま、最近は抗うつ薬や抗不安薬、さらには気分安定薬や抗認知症薬の処方も問題となっている。安易な薬物療法や大量処方は自殺を目的とした過量服薬や身体救急にまで影響が及ぶ。精神科医の治療が精神医学界以外で大きな問題となっていることを精神科医は十分知っておくべきであろう。本特集では、多剤併用、大量処方の現状を知り、どのような対応が可能かについて考える。
※精神科治療学は最寄りの書店様にご注文いただくか、弊社営業部(TEL 03-3329-0031)までお問い合わせください。
【特集】 精神科医の多剤併用・大量処方を考える I
- 特集にあたって
宮岡 等
- 統合失調症治療における抗精神病薬併用処方のリスクとベネフィット
谷 英明,藤井康男
- 睡眠薬の多剤併用の意義と問題点
田ヶ谷浩邦,村山憲男,袴田優子
- 抗うつ薬多剤併用の意義と問題点
白川 治
- 気分安定薬の多剤併用
松井健太郎,稲田 健
- 児童精神医学における多剤併用療法の問題点
渡部京太
- 高齢者で特に注意すべき多剤併用
近藤大三,都甲 崇
- パーソナリティ障害における多剤・多量処方の意義と問題点
小野和哉
- 多剤併用療法と気分障害診断の拡がり
冨高辰一郎
- 薬物依存臨床から見えてくる精神科薬物療法の課題 ―「全国の精神科医療施設における薬物関連精神疾患の実態調査」の結果より―
松本俊彦
- 中止しにくい向精神薬と多剤併用
寺尾 岳
- 薬剤師から見た向精神薬の過量服薬
嶋根卓也
臨床経験
- 左側あるいは両側側頭葉外側の限局性の体積減少を有する多飲水を伴う慢性期統合失調症の3例
森山 泰,村松太郎,加藤元一郎,他
- Duloxetine投与により精神病症状が出現した2症例
柴田裕香,山田健治,堀 輝,他
- Blonanserinが奏効したTourette障害の1例
嶽北佳輝,田近亜蘭,藤山雅晴,他
- Ramelteonの追加投与がせん妄に奏効したアルツハイマー型認知症の2症例
古屋智英,國重和彦,宮岡 剛,他
資料
- 単科精神科病院における静脈血栓塞栓症対策の実践
久保田正春,中山光由
連載
〔報告ファイル―震災支援の現場から―〕
- 東日本大震災に対する北海道「心のケアチーム」派遣の経験から思うこと ― 気仙沼での活動を通して―
加藤 温
〔オピニオン〕
- DSMは精神科医をして「感じず,考えない人」に堕さしめた!
中安信夫
年間購読について
年間購読のお申込はショッピングカートではできません。カート内の会計を済ませた上、ご注文下さい。