月刊
精神科治療学 第27巻09号
2012年09月
《今月の特集:不眠の臨床―精神疾患の予防・改善に向けて― II》
ほとんどの精神疾患は、不眠から発症するといっても過言ではない。近年、睡眠障害の患者数が急増し、社会の関心も高まっている。職場での仕事荷重の増加、求められる効率の上昇、社会の高齢化、あるいは生活リズムの変化など、大きな社会変容がその背景にあるだろう。精神科医療の現場においても、不眠に代表される睡眠障害の把握は、的確な治療戦略の構築のためにも欠かせないアセスメントとなっている。また不眠の改善を目指すことは患者の理解が得やすく、顕在発症の予防にもつながる。そこで今回の特集は「不眠の臨床―精神疾患の予防・改善に向けて―」と銘打ち、睡眠障害の中でも不眠に焦点を当てた。
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【特集】 不眠の臨床―精神疾患の予防・改善に向けて―II
- 精神生理性不眠症
今井 眞
- 統合失調症と睡眠障害
小鳥居 望,森 裕之,内村直尚
- 気分障害の不眠
西多昌規
- 不安障害と睡眠
金野倫子,穐山真由美,内山 真
- PTSDの不眠
土生川光成,内村直尚
- 身体疾患・症状精神病に伴う不眠
竹内 崇
- 老年期精神障害の不眠
新野秀人
- 児童・小児および発達障害児の不眠
毛利育子,谷池雅子
- 妊娠を考慮した睡眠薬の処方―妊娠期における睡眠障害の治療―
木村元紀
- 産業精神医学における不眠
宇佐見和哉
- 交代勤務における不眠の問題
田ヶ谷浩邦,村山憲男,袴田優子
- 緩和ケアの現場における不眠の対応
岡島美朗
- 睡眠関連摂食障害(SRED)の病態把握と治療
西田慎吾,駒田陽子,井上雄一
- 不眠が身体疾患に与える影響
棚橋伊織,堀川直史
- 〔臨床経験〕慢性不眠の訴えに対する睡眠薬・抗不安薬の多剤大量投与で過鎮静を呈していた1症例
―アクチグラフとpolysomnographyによる客観的睡眠評価の有効性―
横田美貴,武内克也,三條克巳 他
研究報告
- ステロイド精神病の1症例における夢幻様状態(Ey)と夢様状態(Jackson)
井上弘寿,加藤 敏
臨床経験
- 約2年のstable MCI後に古典型孤発性Creutzfeltd―Jakob病の進行期症状が出現した1例
森山 泰,志水祥介,南里和紀 他
- Clozapineの急激な中止により悪性症候群を発症した1例
久我政利,桂木正一
資料
- 東日本大震災が精神障害者に与えた影響の一端―発生直後20日間の入院動向と緊急入院事例の検討から―
長岡重之,山科 満,大塚耕太郎
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