月刊
精神科治療学 第28巻12号
2013年12月
《今月の特集:認知症に対する薬物療法の課題》
認知症の最適な治療とは何か!適切な薬物療法、心理社会的治療、そして福祉的支援が欠かせない。今回はそのなかでも特に適切な薬物療法とは何かを特集。国際的に使用されている4つの抗認知症薬が、すべてわが国でもアルツハイマー型認知症に保険適応となり、2年が経ち、臨床経験が蓄積されてきている。しかしこれらはあくまで認知症の中心的な症状である認知機能障害の進行を遅らせる症状改善薬であり、どの段階から使用するべきか、いつまで使用したらよいのか、また適切な用量や薬剤選択などを重点的に解説。さらに幻覚、妄想、焦燥、興奮などの周辺症状に対する適切な薬物療法、血管性認知症・レビー小体型認知症・前頭側頭型認知症に対する薬物療法、今後の薬物開発の展望も解説。明日からの認知症臨床に役立つ。
JANコード:4910156071235
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【特集】 認知症に対する薬物療法の課題
- 特集にあたって
天野直二
- 認知症に対する薬物療法―認知機能の改善とBPSDに対する治療との関係―
新井平伊
- アルツハイマー型認知症の症状改善薬の開始時期について
品川俊一郎,繁田雅弘
- アルツハイマー型認知症の重症例に対する症状改善薬の使用法について
由井寿美江,荻原朋美,天野直二
- アルツハイマー型認知症の症状改善薬の効能の限界について
橋爪敏彦
- アルツハイマー型認知症の症状改善薬の併用について
下濱 俊
- 抗認知症薬の副作用についての再考
長濱道治,宇谷悦子,堀口 淳
- アルツハイマー型認知症のBPSDに対する治療―幻覚,妄想,焦燥,興奮に対する治療と意欲低下に対する治療―
山下功一
- 認知症のうつ状態に対する抗うつ薬使用の適否について
馬場 元
- アルツハイマー型認知症の症状改善薬と向精神薬の併用による効果の増減について
犬塚 伸
- レビー小体型認知症(DLB)における認知機能障害に対する薬物治療
長濱康弘
- レビー小体型認知症(DLB)におけるBPSDに対する薬物療法の課題
笠貫浩史,井関栄三
- 前頭側頭型認知症(FTD)の認知機能に対する薬物療法―その可能性と限界について―
川勝 忍,小林良太
- 前頭側頭型認知症の精神症状
福原竜治,池田 学
- 血管性認知症(VaD)の認知機能に対する薬物療法
矢田健一郎,冨本秀和
- 認知症に対する薬物療法の今後の展望
田中稔久,武田雅俊
研究報告
- 意識変容状態で再発した血栓性血小板減少性紫斑病の1症例
本間昭博,清水邦夫,久保田孝雄 他
臨床経験
- チック障害とトゥレット障害にblonanserinが奏功した7例の使用経験について
岡 崇史,豊永公司
資料
- ベンゾジアゼピン注射剤のリスク管理問題―事故報告が示す教訓と関連ガイドラインの盲点―
石川博康
カレント・トピックス
- Tamoxifenと抗うつ薬(paroxetine等)の併用による問題について
小川朝生
連載
〔DSM-5の真実〕
- 第5回「Pine, D.S.ほか著“DSM-5において発達への注目を高める”を読み解く」
黒木俊秀,岡本 宙
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