月刊
精神科治療学 第29巻08号
2014年08月
《今月の特集:生活をみる認知症診療》
認知症の人の活き活き生活。家族も納得の精神科医療のいま!ともすれば薬物療法に偏りがちな認知症診療に欠けているものは、認知症本人の気持ちに寄り添い、残された認知機能を活かして本人に活き活きと生活してもらうという視点である。失われた認知機能の回復に力を注ぐよりも、本人・家族に有意義な生活を送ってもらう方がはるかに重要と思われる。本特集では、認知症の症候学、認知症の説明モデル、介護・生活指導、リハビリテーション、パーソン・センタード・ケア、BPSDの対応、デイサービス、回想法、地域のケアシステム、介護保険などを取り上げた。認知症患者の急増に対応する精神科医療関係者必読の特集。
JANコード:4910156070849
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【特集】 生活をみる認知症診療
- 特集にあたって
天野直二
- 認知機能より生活を診るアルツハイマー病診療―張り合いの追求と精神療法の重要―
上田 諭
- 認知症の症候学―人との関係性という視点から―
松田 実
- 認知症の説明モデル―「疾患モデル」から「人生行路モデル」へ―
山崎英樹
- 認知症外来で不可欠な介護・生活指導
高橋正彦
- ほめるリハビリテーションで認知症の人の生活を支える
山口晴保
- 真のBPSDと偽のBPSD―パーソン・センタード・ケアの視点から―
水野 裕
- 妄想はどんなときに生じるか―BPSDの対応を再考する―
高橋幸男
- デイサービス利用の意義―認知機能と「生活」の向上―
長沼 亨
- 生活に活かす回想法―自己効力感や自尊感情の観点から―
扇澤史子,望月友香,山中 崇 他
- 薬物を用いない認知症治療法―さまざまな非薬物治療の現在―
宮永和夫
- 認知症薬物療法における副作用による生活機能低下
大石 智,宮岡 等
- 認知症を取り囲むケアシステム―医師の立場から精神科外来との関係を中心に―
遠藤英俊
- 介護保険における認知症に対する治療的アプローチ
粟田主一
研究報告
- 自殺関連行動を繰り返して入院した精神科患者の臨床的特徴
高浜三穂子,林 直樹,五十嵐 雅 他
臨床経験
- 醜形恐怖症状に情景付加幻聴を伴った3例
森山 泰,吉野相英,今坂康志 他
自著海外誌論文の紹介
- 早期発症小児期崩壊性障害は有意味語を消失する自閉性障害とどのように異なるか?
栗田 広
連載
〔オピニオン〕
- 身体症状としての不安とその対処法―Buddhaの教え「三特相」の視点から―
新谷宏伸
〔「ネット依存」の現在―その臨床と研究―〕
- 第6回「ネット依存者の家族の問題」
前園真毅,橋本琢麿,中山秀紀 他
〔DSM-5をどう見るか?〕
- 第7回「私は乳幼児期・小児期・青年期の精神障害へのDSM-5の対応をこう見る」
本田秀夫
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