月刊
精神科治療学 第30巻06号
2015年06月
《今月の特集:残遺する症状はどこまで回復するか》
残遺症状は回復できる!本特集は残遺症状を後遺症のような固定化した状態と見ず、なお治療の対象として積極的介入を試みるべきものとして取り上げた。具体的には統合失調症をはじめとするさまざまな精神疾患の残遺症状とそれへの対応、さらには外傷性脳損傷やてんかんの残遺症状、特徴的な残遺症状としての不眠、また統合失調症に対する精神科リハビリテーションを解説。残遺症状に対して何らかの治療的工夫を試みる際に役立つ特集。
JANコード:4910156070658
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【特集】 残遺する症状はどこまで回復するか
- 特集にあたって
仙波純一
- 統合失調症の残遺症状
新井久稔
- 双極性障害と残遺症状
仁王進太郎
- うつ病・うつ状態の寛解期における残遺症状と社会的機能化の障害─種々の治療法と新しい治療の試み─
田代哲男
- パニック症/パニック障害の残遺症状
松田泰範,井上幸紀
- 全般不安症/全般性不安障害の残遺症状とそれへの対策
大坪天平
- 強迫症の残遺症状とその対策─長期予後の観点から─
松永寿人
- 慢性化した心的外傷後ストレス障害症状の治療
大江美佐里,前田正治
- 神経性やせ症の身体的残遺症状
鈴木眞理
- 薬物乱用の残遺症状
武藤岳夫
- アルコール依存症に合併し,精神症状を残遺する疾患
真栄里 仁,松下幸生,樋口 進
- 外傷性脳損傷後の記憶障害と気分障害─どこまで回復するか─
先崎 章,稲村 稔
- 器質性精神障害の残遺症状(高次脳機能障害)
船山道隆,加藤元一郎
- てんかんと残遺症状
原 恵子
- 残遺症状としての不眠
高江洲義和,井上雄一
- 統合失調症に対する精神科リハビリテーション
兼子幸一
研究報告
- 未破裂脳動脈瘤を合併したうつ病患者に対して厳重な血圧管理下に電気けいれん療法(ECT)を施行した一例
樋口尚子,綿貫俊夫,井上宏治 他
臨床経験
- Olanzapineにて躁状態は軽快したが認知機能低下が残存した躁病型進行麻痺の1例
高平 充,清水 剛,小野澤 淳 他
- 抗NMDA受容体脳炎後に非定型精神病類似の精神症状をくり返した1例
横瀬宏美,穐山真由美,鈴木正泰 他
- Paliperidone徐放錠とtopiramateが急速交代型双極Ⅰ型障害の躁病相改善に奏効した2症例
渡辺孝文,山田敦朗
連載
〔心に残る症例〕
- 覚醒剤精神病の暴力団員との心理療法から見た精神科病院における多職種協働
小西 徹
〔付添人の窓─弁護士の見た医療観察法─〕(第4回)
- 軽微な傷害事件における申立てに不処遇決定が出た事例
加藤丈晴
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