月刊
精神科治療学 第30巻10号
2015年10月
《今月の特集:治療を進める上での病識、病感 II》
治療継続や医師-患者関係を築く上できわめて重要な病識や病感。精神科臨床において病識や病感を当事者や家族がどの程度持っているかは、その後の治療の進展に大きな影響を与えるため、この特集では各疾患や場面ごとに病識や病感の現れ方を2号にわたり解説。今号ではDSM診断と病識、脳科学から見た病識、発達障害、摂食障害、アルコール依存症の病識、鑑定場面での病識、認知症患者の自動車運転と病識、リカバリーと病識などについて取り上げた。統計やエビデンスだけでは解明しない病識や病感について理解を深めることができ、臨床に資する特集。
JANコード:4910156071051
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【特集】 治療を進める上での病識,病感 II
- 日常生活における苦悩を疾病化する可能性のあるDSM診断と病識
松崎朝樹
- 脳科学から見た病識─臨床への貢献は可能か─
村松太郎
- 病識を求めない統合失調症の治療─病感を受け止め,回復過程に添うこと─
鈴木國文
- 精神鑑定場面での,いつわりの病識─詐病─
岡田幸之,安藤久美子
- 小児の発達障害において病識を獲得させることの是非をめぐって
井上勝夫
- 成人における発達障害特性の自覚と病識
米田衆介
- 摂食障害における病識
西園マーハ文
- アルコール依存症の病識
佐久間寛之
- 医療観察法下での対象者に病識を持たせる試み
今村扶美
- 認知症患者の運転と病識の問題について
上村直人,大石りさ,諸隈陽子 他
- リカバリーと病識についての当事者と医師の当事者研究─「浦河べてるの家」から─
今村弥生,清水里香
研究報告
- 地域通貨をモデルとした精神科リハビリテーションの事例について ─精神分析的考察を手がかりにして─
池田真典
臨床経験
- 嚥下困難の主訴に対して,身体症状症および関連症群が疑われたが,精査により食道アカラシアと判明した一例
城井義隆,吉益晴夫,湯田 初 他
- Rotigotine投与中に軽躁状態を呈した双極Ⅱ型障害の一例
中山靜一,湯田坂直子
資料
- Sedation policyと黙示の同意─患者の同意を得る代替的方法─
石川博康
総説
- スピリチュアリティ(霊性)が精神科治療にもたらすもの
新谷宏伸
自著海外誌論文の紹介
- 強迫性障害症例を対象とした外来森田療法とAcceptance and Commitment Therapy(ACT)との相違点に関する研究
舘野 歩
連載
〔オピニオン〕
- ケアワーク支援を組み込んだ,地域における医療─福祉協働の充実 ─10年後の精神医療のため,ソーシャルワーカーとともに─
大西次郎
〔付添人の窓─弁護士の見た医療観察法─〕(第8回)
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