月刊
精神科治療学 第32巻05号
2017年05月
《今月の特集:マインドフルネス—精神科治療への導入と展開—》
いま大流行のマインドフルネス。誤用も見られる中、その本質に迫る。仏教の瞑想法に由来するマインドフルネスは、不安症やうつ病をはじめ、さまざまな精神疾患の治療に用いられ、その効果も実証されつつある。本特集ではマインドフルネスが精神科医療にどのように根付き、実践されているのかを概観する。導入と総論、様々な治療法の中でのマインドフルネス(MBSR、MBCT、ACT、TF-CBT、DBT等)、様々な疾患や反応への適用(内科疾患、うつ病と不安症、PTSD、悲嘆等)、周辺領域との関連(認知科学、森田療法、現象学、ヴィパッサナー瞑想、有害反応への予防と対策等)を取り上げた。今後、精神科医療でますます用いられるであろうマインドフルネスを日常臨床に取り入れたい臨床家必読の特集。
JANコード:4910156070573
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【特集】 マインドフルネス─精神科治療への導入と展開─
- 特集にあたって
岩井圭司
- 日常精神科臨床の中でのマインドフルネス─総論と導入─
岩井圭司
- マインドフルネスの「逆輸入」への対応─Acculturation(異文化間接触)の視座から─
大谷 彰
- マインドフルネスの治療効果のエビデンス
林 紀行
- マインドフルネス・ストレス低減法(MBSR)─プログラムを概説する─
伊藤 靖
- マインドフルネス認知療法─インストラクターに必要なこと─
家接哲次
- アクセプタンス&コミットメント・セラピーにおけるマインドフルネス
近藤真前
- トラウマフォーカスト認知行動療法(TF-CBT)およびTF-CBT グループの中でのマインドフルネス
白川美也子,水島 栄,塩田規子
- 弁証法的行動療法におけるマインドフルネス─境界性パーソナリティ障害などの感情調節が困難な患者に対するスキル訓練グループの実践から─
宮城 整,山崎さおり,遊佐安一郎
- 調整的音楽療法(RMT)─マインドフルネスに音楽を用いる意義─
國吉知子
- 内科疾患(主に心身症と生活習慣病)とマインドフルネス
山本和美
- マインドフルネスの実地臨床への応用─不安・抑うつ患者を中心に─
貝谷久宣,長谷川洋介,小松智賀 他
- PTSD に対するマインドフルネス的治療
岩井圭司
- グリーフ(悲嘆)に対するマインドフルネス的アプローチ
富田拓郎
- マインドフルネスとウェルビーイング
小杉哲平,佐渡充洋
- マインドワンダリングの低下に関わる集中瞑想と洞察瞑想の神経基盤
藤野正寛,上田祥行
- 支援者のマインドフルネス経験が援助関係に与える影響と機序
池埜 聡
- 人間性心理学のマインドフルネス的展開
池見 陽
- マインドフルネスの認知行動療法への影響
伊藤絵美
- 森田療法とマインドフルネス─共通点と相違点─
北西憲二
- 現象学的立場から─マインドフルネスとの関連─
佐久間健一,佐久間伸子,越川房子
- ヴィパッサナー瞑想─マインドフルネス瞑想の源流─
タニヨー比丘(K. プラポンサック)
- マインドフルネスの誤用による有害反応への予防と対策─仏典における記述と臨床体験から─
井上ウィマラ
研究報告
- オープンダイアローグ(開かれた対話)による統合失調症への治療的アプローチ
斎藤 環,森川すいめい,西村秋生
資料
- 大学におけるメンタルヘルス対策の検討─入学時のメンタルヘルス健診と在学中の精神科受療行動との関連から─
井﨑ゆみ子,武久美奈子,大森哲郎
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