月刊

精神科治療学 第36巻11号

2021年11月

《今月の特集：再起動！ 集団療法》
集団療法は、精神疾患からの回復を目指す上で、欠かすことができない治療の選択肢であるが、コロナ禍で三密を避けることが求められ、大きな打撃を受けた。しかし厳しい環境に置かれたことで、様々な試行錯誤や当事者と支援者の協働が生まれ、オンライン開催等、新たな工夫や取り組みが始まっている。そこで本特集では、第一線の実践家・臨床家がコロナ禍という今日の社会状況に対応した集団療法の様々な取り組みをわかりやすく解説した。集団療法の新しい可能性を示す特集。

JANコード：4910156071112

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• 多方面からCOVID─19対策に取り組む─入院病床確保，水際対策，ワクチン啓発の実践から─
  吉村健佑

• 特集にあたって
  渡邉博幸
• デイケア・ナイトケアの今日的意義─コロナ危機を越える工夫と実践─
  古屋龍太
• 参加メンバーと創るショートケア─私たちは心理的安全性と雑談を大切にする─
  松井哲也，郡司　毅，信田正人 他
• 成人期の注意欠如・多動症の人のための集団認知行動療法
  中島美鈴
• 弁証法的行動療法におけるグループ・スキル・トレーニング
  石井朝子
• オープンダイアローグは集団精神療法か？
  斎藤　環
• 集団療法における対人交流
  西村　馨
• 集団療法へのスマートな情報提供
  肥田裕久，砂川玲子
• 集団療法の場としての児童自立支援施設
  富田　拓
• 児童心理治療施設の総合環境療法と治療共同体
  菊池清美
• 依存症のオンライン自助グループ
  今成知美
• ひきこもりの自助グループ
  古橋忠晃
• 集団形式を活用した自閉スペクトラム症の支援─余暇活動の場でのテーブルトーク・ロールプレイングゲーム（TRPG）による実践─
  加藤浩平
• 双極性障害の当事者活動
  鈴木映二，磯谷悠子
• 摂食障害の地域での支援─のびの会・ミモザの活動と家族会─
  鈴木健二，武田　綾

研究報告

• 無為への働きかけとして新たな趣味活動を時間軸の中に位置づける介入を実施した慢性期統合失調症患者の一例
  趙　吉春，中川与四郎，星野藍子 他

資　　料

• 精神科病院と地域援助機関におけるクライシス・プラン項目の重要性認識に関する研究
  狩野俊介，野村照幸

自著海外誌論文の紹介

• 統合失調症患者における新規グリシントランスポーター阻害剤BI 425809（1日1回投与）の有効性および安全性─第Ⅱ相ランダム化二重盲検プラセボ対照比較試験─
  中込和幸

連　　載

• 〔脳波読解Q&A〕（第6回）
  兼本浩祐