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依存性薬物と乱用・依存・中毒
時代の狭間を見つめて
本書は、わが国唯一の薬物依存研究機関で研究・指導に励む著者が、依存性薬物の特性・作用から、依存に陥る人間と薬物との関係、その実態をわかりやすく解説したものである。第三次薬物乱用期にあたり、防止対策の中心となる教育、行政関係者をはじめ医療従事者、一般研究者にとって、薬物依存の実態を知るうえでの格好のテキストとなっている。
和田清著
定価
2,090
円(本体1,900円 + 税) A5判 並製 184頁
ISBN978-4-7911-0416-1〔2000〕
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Contents
第I章 鍵概念としての乱用・依存・中毒
I.乱用・依存・中毒とは
1.薬物乱用とは
2.薬物依存とは
3.薬物中毒とは
II.鍵概念に基づく対応の分担と連帯
III.専門用語の変遷と現状
第II章 薬物乱用・依存の歴史と現状
I.薬物乱用の歴史
1.第三次覚せい剤乱用期の到来
2.薬物事犯者数からみた変遷
3.薬物関連精神障害患者数からみた変遷
II.薬物乱用の現状
1.一般人口を対象としたデータ
2.外国人による密売ルートの出現
3.新しい通信技術と変造テレホンカード問題
4.大麻から覚せい剤へのシフト
5.グローバルな経済問題としての覚せい剤問題
III.今後への危惧
第三章 有機溶剤
I.有機溶剤とは
1.有機溶剤とは
2.有機溶剤乱用の歴史
II.人体に対する害
1.脳を直撃する有機溶剤
2.急性中毒症状
3.慢性中毒症状
4.精神分裂病との異同
5.治療について
III.なぜ有機溶剤を乱用するのか?
1.交友関係の重要さ
2.家族の絆の大切さ
3.日常生活の大切さ
IV.乱用薬物には順番がある
第IV章 覚せい剤
I.覚せい剤とは
1.覚せい剤とは
2.覚せい剤乱用の歴史
II.人体に対する害
1.脳を強制的に興奮させる覚せい剤
2.急性薬理作用と急性中毒
1)精神的影響と障害
(イ)急性薬理作用
(ロ)急性中毒
(ハ)反跳現象
2)身体的影響
3)典型的症例
3.慢性中毒としての覚せい剤精神病
1)覚せい剤精神病の症状
2)再燃準備性の亢進
3)精神分裂病との異同
4)治療について
III.合併症としてのHIV、C型肝炎
IV.なぜ覚せい剤を乱用するのか?
1.なぜ乱用を始めるのか
2.なぜ使い続けるのか
第V章 その他の依存性薬物
1.睡眠薬・抗不安薬(ベンゾジアゼピン系薬物)
2.鎮咳薬
3.大麻
4.ヘロイン
5.コカイン
6.幻覚剤(LSD-サイロシビン-メスカリン)
7.エクスタシー
第VI章 新たな治療システムの必要性
I.薬物依存治療の困難さ
II.どのような対応システムが必要か?
III.治療共同体の必要性
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