自閉症と発達障害研究の進歩 2001/Vol.5
特集:自閉症の治療
本巻の特集は「自閉症の治療」。自閉症の治療方針が、理論や信念から経験に基づく研究に依拠するようなるにあたり、歴史的に重要なステップとなった9つの論文を掲載。第II部:1999年発表の重要論文、第III部:自閉症をめぐる現状とあわせ、計20の論文が、自閉症および発達障害研究の歴史と最新の動向を紹介する。
高木隆郎、M.ラター、E.ショプラー編
定価
8,580 円(本体7,800円 + 税) B5判 上製 360頁
ISBN978-4-7911-0436-9〔2001〕
Contents
【第 I 部】 特集:自閉症の治療
- 《展望》21世紀自閉症の治療が収斂してゆく方向
佐々木 正美
- 精神病の子どもの共同治療者としての親
Eric Schopler and Robert J. Reichler (1971)
- 自閉症児の特殊教育的治療:比較研究II. ―追跡調査の結果とサービスへの示唆
Michael Rutter and Lawrence Bartak (1973)
- コミュニケーションの意図:自閉症の対人コミュニケーション行動を理解するための枠組
Barry M. Prizant and Amy M. Wetherby (1987)
- 早期に集中的な行動療法を受けた自閉症児の長期的成果
John J. McEachin, Tristram Smith and O. Ivar Lovaas (1993)
- アスペルガー症候群男児のための対人スキルグループ
Keith J. Marriage, Victoria Gordon and Linda Brand (1995)
- TEACCH:自閉症と近縁のコミュケーション障害をもつ人々のためのサービス,
研修,研究についての協力モデル
Gary B. Mesibov (1996)
- 自閉症の施設治療
Mary E. Van Bourgondien and Nancy C. Reichle (1997)
- 自閉症:薬物療法とその使用指針
Erica M. Harteveld and Jan K. Buitelaar (1997)
- 自閉症の心理治療と治療教育
Patricia Howlin (1998)
第 I 部「自閉症の治療」の文献リスト
【第 II 部】自閉症と発達障害 - 1999
1999年の重要論文と掲載の選考経過
石坂 好樹
編集委員により推薦された論文リスト
[選考論文]
- 自閉症:研究と臨床の二方向の相互作用
Michael Rutter
- 早期に広範な剥奪を受けた子どもの類自閉症的パターン
Michael Rutter, Lucie Andersen-Wood, Celia Beckett, Diana Bredenkamp, Jenny Castle,
Christine Groothues, Jana Kreppner, Lisa Keaveney, Catherine Lord, Thomas G. O'Connor
and the English and Romanian Adoptees (ERA) Study Team
- 障害児の虐待
Helen L. Westcott and David P. H. Jones
- 自閉症における小頭症と大頭症
Eric Fombonne, Bernadette Rogé, Jacques Claverie, Stéphanie Courty
and Jeanne Frémolle
- 3塩基反復配列の伸長と神経精神疾患
Russell L. Margolis, Melvin G. McInnis, Adam Rosenblatt and Christopher A. Ross
- 視覚的指導による自閉症児の歯科診療
Birgitta Bäckman and Carin Pilebro
- 合成ヒト・セクレチンによる自閉症の治療
Adrian D. Sandler, Kelly A. Sutton, Jeffrey DeWeese, Mary Alice Girardi, Victoria
Sheppard and James W. Bodfish
【第III部】自閉症をめぐる現状
- 当事者の声〈V〉親が専門家に求めているもの
久保 紘章
- 世界の自閉症協会〈V〉アメリカの自閉症協会
金生 由紀子
- わが国の自閉症をめぐる状況〈V〉自閉症と学校教育
―情緒障害通級指導教室における教育的支援の動向を中心に―
寺山 千代子,東條 吉邦
日本自閉症協会支部(事務局)名簿
全国自閉症者施設協議会会員名簿