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> 双極性障害の治療スタンダード(2002)(品切れ)
双極性障害の治療スタンダード(2002)(品切れ)
この10年間、わが国の双極性障害の治療ガイドラインはほとんど書き換えられることがなかった。近年、新規薬剤の導入が盛んになり薬物療法が大きく変化してきた。本書は、双極性障害の治療を中心に診断、病態・生理、経過や予後について、気鋭の著者らが最新の知見を披瀝する、「スタンダード」版である。
樋口輝彦、神庭重信
定価
3,960
円(本体3,600円 + 税) B5判 並製 172頁
ISBN978-4-7911-0489-5〔2002〕
Contents
序 樋口 輝彦
総説 双極性障害治療の変遷
尾鷲登志美,上島 国利
1920年代
1940年代以降:電気けいれん療法(electroconvulsive therapy:ECT)
1960年代以降:lithium carbonate(Li2CO3:Li)
1970年代以降:carbamazepine(CBZ)
1980年代以降
1990年代以降:新世代の抗てんかん薬
抗精神病薬
その他補助的に使用される薬剤
併用療法
1.双極性障害の診断
樋口 輝彦
双極性障害の分類
DSM―IV分類の構成
各エピソードの解説
双極性障害の診断
特定用語
ICD―10による診断
2.双極性障害の病態生理
加藤 忠史
躁状態・うつ状態の病態――モノアミン仮説
病相反復の病態――細胞内情報伝達系異常仮説
分子遺伝学
脳画像研究
死後脳研究
網羅的探索
3.双極性障害の治療
3-1 双極性障害治療の原則
丹生谷正史 野村総一郎
精神科治療一般についての原則
双極性障害の治療にあたって最も重要な原則
軽躁あるいは躁状態での身体要因への配慮
治療の場:外来,開放病棟,閉鎖病棟,保護室の境目
伝えなければならないことpsychoeducation:治療必要性,病気への本人・家族の正しい理解,社会からのサポート,治療方法の説明,薬物の危険性
妊娠出産に関して
危機管理:自殺予防への対処はあるか?危険性の告知
躁状態の危機管理
3-2 双極性障害の治療に用いられる薬剤の特徴
3-2-1 Sodium valproate 鈴木 克治,久住 一郎 小山 司
双極性障害に対するVPAの有効性について
有効性の指標について
有効血中濃度および副作用について
作用機序
3-2-2 Lithium
寺尾 岳
病態仮説
薬理
血中濃度
副作用
Systematic reviewsを中心としたEBM
3-2-3 Carbamazepine
染矢 俊幸 村山 賢一
Carbamazepineの薬物動態および薬物相互作用
Carbamazepineの抗躁効果に関するメカニズム
Carbamazepineの有害作用および毒性
Carbamazepineによる薬物療法の実施
双極性障害の治療におけるcarbamazepineの効果
3-2-4 抗精神病薬・抗うつ薬・ベンゾジアゼピン
富田 克,前田 久雄
抗精神病薬
抗うつ薬
ベンゾジアゼピン
まとめ
3-2-5 薬物動態・薬物相互作用
広兼 元太,下田 和孝
Lithiumの薬物動態
Lithiumの薬物相互作用
Carbamazepineの薬物動態
Carbamazepineの薬物相互作用
Valproateの薬物動態
Valproateの薬物相互作用
3-3 病型による治療の実際
3-3-1双極I型障害の治療
岡本 泰昌,山脇 成人
躁病エピソード治療の実際
大うつ病エピソード治療の実際
寛解期維持治療の実際
3-3-2 双極II型障害の治療
服部 晴起,前田 潔
双極II型障害(BPII)の疾患概念
BPIIの臨床病像
BPIIの治療
3-3-3 混合型
橋本 恵理,佐々木竜二,小澤 寛樹,齋藤 利和
症例
治療
3-3-4 Rapid cycler
内藤 宏,尾崎 紀夫
はじめに
症例
Rapid cycler症例の考察
Rapid cyclerの治療戦略
3-3-5 季節性感情障害
山田 尚登
季節性感情障害(Seasonable Affective Disorder,SAD)とは
SADの症例
治療法
まとめ
3-3-6 双極性障害の周辺領域――非定型精神病
西田 勇彦,米田 博
症例提示
診断する際の注意点
治療について
今回提示の3症例について
3―4 心理社会的治療
石井 久敬,西村 良二
はじめに
双極性障害の心理社会的治療の種類
おわりに
3―5 電気けいれん療法
岡本 長久,本橋 伸高
電気けいれん療法Electroconvulsive therapy(ECT)の誕生と修正型ECTの発展
双極性障害に対するECTの適応
ECTの禁忌および副作用
ECTの作用機序
ECTのインフォームド・コンセント
ECTの手順
ECT後の維持療法
ECTの今後
4.双極性障害の経過と予後
井口 博登,金子奈穂子,神庭 重信
発症年齢と躁病相出現のタイミング
再発の時間様式
易再発性をきたす要因について
病相の極性,持続
DSMIV―TRによるエピソードの経過について
病相予後
長期予後
薬物療法による経過の修飾
双極性障害の経過からみた精神療法の意義
4.[補遺]Rapid cyclerの経過と予後
金子奈穂子,神庭 重信
概念
薬剤の影響に関して
長期経過・予後
5.諸外国における双極性障害治療の現状
田島 治
わが国における双極性障害の治療の現状と問題点
アメリカにおける双極性障害の治療の最近の動向
ヨーロッパにおける双極性障害の治療の現状
あとがき
神庭 重信
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