自閉症と発達障害研究の進歩　2003／Vol．7

特集：実行機能

本巻は「実行機能」特集。理解しにくい実行機能の定義を明確にした論文から、自閉症と実行機能の関係を研究した論文までが選ばれており、この問題の歴史的展望と現在までの到達点が理解できる。その他、第 II 部：200１年発表の重要論文、第 III部：自閉症をめぐる現状とあわせ、自閉症および発達障害研究の現状を明らかにする。

高木隆郎、P.ハウリン、E.フォンボン編

定価 8,580 円（本体7,800円 + 税）　B5判　上製　288頁
ISBN978-4-7911-0508-3〔2003〕

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【第 I 部】特集：実行機能

1 《展望》：自閉症圏障害における実行機能

太田昌孝

2 実行機能の初期発達：問題解決の枠組み

Zelazo, P.D., Carter, A., Reznick, J.S. & Frye, D. (1997)

3 自閉症幼児における実行機能

Griffith, E.M., Pennington, B.F., Wehner, E.A. & Rogers, S.J. (1999)

4 自閉症児における2つの無傷な実行能力：自閉症の中核的実行機能障害に関連して

Russell, J., Jarrold, C. & Hood, B. (1999)

5 3つの神経発達障害にみられる特有の実行機能プロフィール

Ozonoff, S. & Jensen, J. (1999)

6 発達途上における小脳の高次機能への寄与―後頭蓋窩腫瘍を外科的に治療された子どもから得られた証拠―

Riva, D. & Giorgi, C. (2000)

7 高機能自閉症児の実行機能

Liss, M., Fein, D., Allen, D., Dunn, M., Feinstein, C., Morris, R., Waterhouse, L. & Rapin, I. (2001)

　　　第 I 部　「実行機能」の文献リスト

【第 II 部】自閉症と発達障害―2001

2001年の重要論文と掲載の選考経過　　高木　隆郎

編集委員により推薦された論文リスト

［選考論文］

8 レット症候群の分子遺伝学と突然変異MECP2に関する臨床スペクトラム

Shahbazian, M.D. & Zoghbi, H.Y.

9 自閉症における探索行動減少と常同行動とに小脳が果たす役割の証拠

Pierce, K. & Courchesne, E.

10 アスペルガー症候群における現実生活タイプの問題解決

Channon, S., Charman, T., Heap, J., Crawford, S. & Rios, P.

11 自閉症における死因

Shavelle, R.M., Strauss, D.J. & Pickett, J.

12 自閉症の治療　科学から疑似科学あるいは反科学まで

Schopler, E.

13 年少自閉症児のための行動療法的言語介入における手続きの比較研究～離散試行訓練と標準化訓練～

Delprato, D.J.

14 イギリスでの自閉症がもたらす経済的打撃

Jarbrink, K. & Knapp, M.

【第 III 部】自閉症をめぐる現状

15 当事者の声〈VII〉きょうだいの気持ち

秋田彰子

16 世界の自閉症協会〈VII〉デンマークの自閉症支援状況視察記 　　　　服巻智子

17 わが国の自閉症をめぐる状況〈VII〉障害福祉制度改革と自閉症をめぐる現状(I)

奥野宏二

日本自閉症協会支部（事務局）名簿

全国自閉症者施設協議会会員名簿

編集後記