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> PTSD(心的外傷後ストレス障害)(2004 )(品切れ)
こころのライブラリー(11)
PTSD(心的外傷後ストレス障害)(2004)(品切れ)
震災、交通事故、犯罪、虐待などによって心に傷を抱える病――PTSD(心的外傷後ストレス障害)。それはどんな病気なのでしょうか。そして心の傷はどのように癒されていくのでしょうか。本書は、PTSDの概念とその歩みをわかりやすく解説したうえで、さまざまな症例の病態や治療経過などを数多く紹介して、PTSDの深い理解へと導きます。
金吉晴 他 著
定価
2,090
円(本体1,900円 + 税) 四六判 並製 272頁
ISBN978-4-7911-0529-8〔2004〕
Contents
PTSDの現在 金吉晴
日本におけるPTSDの歩み 金吉晴 飛鳥井望 加藤寛
阪神・淡路大震災が契機
日本でのPTSDとは
PTSDと社会の関係
国際シンポから学会設立へ
診断と社会的影響
災害時のPTSDケアとは
スクリーニングの重要性と有効性
専門性の確立と普及の両立に向けて
PTSDの歴史と診断について 金吉晴
1、DSMにおけるPTSD概念
2、診断についての留保
PTSDの発症と遷延化に寄与するもの 加藤寛
トラウマ体験の大きさと,直後の反応
脆弱性と回復力
脆弱性としての性格傾向
トラウマの後遺症 廣幡小百合 小西聖子
1、PTSDの症状
1再体験症状(侵入症状)
2回避・麻痺症状
3過覚醒症状
2、複雑性PTSD
3、急性ストレス障害(ASD)
(1) 感覚の麻痺、感情の麻痺
(2) 周囲に対する注意力の減退
(3) 現実感の喪失
(4) 離人体験
(5) 解離性健忘
PTSDと脳のメカニズムの仮説 綱島浩一 加藤進昌
PTSD
PTSDと脳画像所見
PTSDとコルチゾール分泌
グルココルチコイドと海馬障害
PTSD
――当事者の立場で 白川美也子
1、当事者の声を聞く
2、「専門」とは何か?
3、PTSDのわかりにくさ
4、援助者も当事者化する――代理被害と2次被害の関係
5、危機的状況への対処とケアの基本
PTSDはどのような治療が可能か 飛鳥井望
はじめに
1、PTSDの精神療法の効果
心理教育(トラウマ教育)
2、認知行動療法
1イメージ曝露法
2実生活内曝露
3認知療法(認知再構成)
3、EMDR
4、TFT(思考場療法)
5、集団療法
6、薬物療法
1選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
2三環系抗うつ薬(TCA)
3アドレナリン拮抗薬
4ベンゾジアゼピン
5抗けいれん薬
6抗精神病薬
子供の心的外傷後ストレス障害 元村直靖
1、心的外傷の定義
2、心的外傷後のさまざまな症状
3、心的外傷後のストレス障害
4、子供の心的外傷後のストレス障害の診断
5、PTSDの出現率と経過
6、子供への危機介入とケア
1危機介入
2心的外傷を負った子供のケア
7、治療
1薬物療法
2精神療法
性犯罪被害女性の心理療法の経過 大山みち子
症例呈示
30代 女性 教育職
経過
電話相談
面接1回目
10回目頃
25回目頃
30回目頃
60回目頃~70回目頃
考察
加害者や来談経路との関連
自宅での被害という点
経過に伴う自己イメージ・他者イメージの変化
面接に継続して来所していること
回復の経過
面接でのやりとりについて注意していること
PTSDと診断されたドメスティック・バイオレンス被害女性の1例 加茂登志子
1、症例提示
A子 初診時47歳 女性
現病歴
初診から診断まで
治療経過
2、考察
1診断と診断における問題点
2症状学的特徴
a断片化され統合性を失った陳述
b自己評価の著しい低下を主体とする認知の歪み
c離婚調停におけるPTSD症状の再燃
3治療と対応の方法
3、おわりにかえて
すれちがいの親子 ――心理的虐待の1例 笠原麻里
症例呈示
初診時の様子
生育歴・経過
心理検査
入院後経過
考察
職場事故とPTSD ――症例から学ぶ回復の道程 前田正治
1、症例
29歳女性 会社寮の調理師
第1期
第2期
2、考察
1職場と心的外傷
2何が回復するのか?
殺人被害者遺族の症例 佐藤志穂子
1、症例呈示
2、治療経過
初診:死別から約2カ月経過
第2回から第4回診察:死別後約2カ月~5カ月
第5回から第10回診察:死別後約5カ月~8カ月
第10回から第13回診察:死別後約8カ月~11カ月
第14回から第17回診察:死別後約11カ月~13カ月
第18回から現在:死別後約13カ月~24カ月
3、考察
看過されがちなワークプレイス・トラウマの1例 野田哲朗
1、症例呈示
30歳女性 独身 障害者福祉相談施設のケアマネージャー
2、治療経過
2000年10月Y日初診
2000年10月Y+14日
2000年11月~2001年5月
2001年6月~2002年3月
3、考察
阪神・淡路大震災後
――PTSD症例とそれ以外の病態と 岩井圭司
1、震災発生直後――統合失調症(精神分裂病)患者のことなど
2、避難所の時期におけるPTSD以外の病態について
[症例1:3人組]
3、仮設住宅の時期におけるPTSD症例
[症例2:老夫婦]
a症例呈示と治療経過
b考察
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