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トップページ書籍一覧(ジャンル別)精神科臨床 > 精神科臨床とは何か(2005)(品切れ)

精神科臨床とは何か

日々新たなる経験のために

精神科臨床とは何か
精神医学はかつてないほど注目を浴び、また必要とされている時代が到来した。精神科医は社会からの負託に応えることができているだろうか。このようななか、精神科医の臨床力がますます問われるようになってきている。本書では、精神科臨床学の真の担い手である著者が、研修医をはじめ精神医学を学ぼうとするすべての人に向けて、精神科臨床の基礎から実践までをわかりやすく綴る。DVD版では、本書の成立の基になった10時間を越える講義のすべてを収録する。
内海健著
定価 2,750 円(本体2,500円 + 税) A5判 並製 232頁
ISBN978-4-7911-0567-0〔2005〕
品切れ
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Contents
第I講 「精神」の扉を開く
 1.生命史を読む
真核細胞の登場
多細胞生物の出現(1)- - 死と個
多細胞生物の出現(2)- - セクシャリティ
サルからヒトへ- - 失楽園
 2.人類は自然に逆らって進化した
脳の肥大と直立歩行
口唇の誘惑
退化の逆説
「本能」の狂い
フェティッシュ
 3.脳は畸型臓器である
大きすぎることの弊害
自律できない臓器
外に開かれた脳- -「精神」という系に向けて

第II講 脳と心
 1.脳と心の関係について- -先人たちはどのように考えてきたのか
還元論(脳)
機能学説,同一説
還元論(心)
 2.心の創発
「創発」ということ
クオリア問題
「私」は反自然的なものである
自己意識の苦しみ
 3.自由の発見
右足から? 左足から?
見果てぬ夢

第III講 「私」が立ち上がるとき
 1.鏡の中の私
人間は1年早く生まれすぎている
鏡像段階論
コピーが先に与えられる
「私」が脳を補填する
 2.2つの自己が立ち上がる
スキゾイドの場合
「お前は誰だ?」
メランコリーの場合
 3.「ほら,僕よ」- - まなざしの力
鏡の中にいるのは誰か?
像を見ているのは誰か?
まなざしの見守り
 4.純粋な贈与

第IV講 言葉への道
 1.人間は言語をどうとらえてきたのか
literal/metaphorical
言語論的転回
 2.フォルト/ダー
母の代理
受動から能動へ
現前からの解放
母の断念
根源的メランコリー
「私が悪い」
抑うつ的防衛
 3.A=Aということ
A=AはAに先立つ
同じ川には1度たりとも入れない
記憶の基本構造
精神の堅固なる要素

第V講 臨床的他者論- - 患者とどう向き合うか
 1.他者とはどのような存在なのか
赤の体験
他者の両義性
他者の逆説
 2.他者が先にいた
他者が「私」の意識を披く
夢から醒めると「私」がある
他者だとなぜわかるのか- - 「1回目」という謎
統合失調症における他者
 3.臨床場面における他者
他者に対する態度
他者としての現れ方から診断する
かかわりの中に治療がある
かかわりは堕落しやすい
 4.了解と受容 - -その起源
「僕はおなかがすいていたのだ」- - 心的因果性の起源
母の想像力
回路の余り
診察の演算

第VI講 精神科面接の基礎
 1.面接を始める
治療はすでに始まっている
挨拶をする
かかわりをもとうとしたとき,診断はおとずれる
受診までのいきさつに多くのものが込められている
構造を設定する
 2.話す,放す,離す- - 語りのダイナミズム
日常心理学を解体する
話す=放す- - 話してみてはじめてわかる
話す=離す- - 話してみて自由になる
言葉の創造的機能
 3.面接を展開する
行方不明の言葉
張り付く言葉
「幻聴を聞く」の欺瞞
 4.正常な自分をちょっとのあいだ脇に置いておく
精神科医の想像力
病の真実
まなざしのあり方

第VII講 治療と文化- -臨床をとりまくもの
 1.Sick roleについて
医学の起源には「苦痛」がある
うつの哀しみ
「本当はもっとつらいはず」
「病気」でくくる
Sick roleについて
 2.臨床の外側の現実
DSMの面接構造
なにゆえにDSMはかくも隆盛しているのか
うつ病の小精神療法の背景
休息という原則
治療思想としての休息
回復期の課題
回復期の「臨界性」
喪失への直面
 3.Sick roleのゆくえ

第VIII講 精神科臨床のゆくえ
 1.「人間」の概念について
モナリザの微笑
思春期
父のゆく末
 2.統合失調症のゆくえ
 3.うつ病のゆくえ
 4.精神科臨床の今後
環境の子宮化
思春期の変容
疾病構造の変化
子どもの「創発」
歴史の終わり?

講を終えて
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