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うつ病論の現在

精緻な臨床をめざして

うつ病論の現在
薬物療法で比較的短期間に軽快するうつ病も少なくないが、その一方で遷延化ないしは慢性経過をとる例も多く、薬物療法に限界があることはSSRIやSNRIという新しい武器を手にした現在でも変わらない現実として受け止めなければならない。それだけに個別性の理解を深め、最適の治療に結びつけるためには精神病理や精神療法の関与は不可欠である。本書は、各分野の代表的論者が、現在のうつ病臨床に求められているものを、教科書とは違った視点から、縦横無尽に論じる。
広瀬徹也、内海健編
定価 3,960 円(本体3,600円 + 税) A5判 上製 224頁
ISBN978-4-7911-0583-0〔2005〕
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Contents
うつ病の行動遺伝学的構造
神庭重信
うつ病の症状構成
-制止,不安・焦燥,自殺念慮を軸として-
阿部隆明
「逃避型抑うつ」再考
広瀬徹也
うつ病と最も関連するパーソナリティ特徴は?
-当世うつ病病前性格事情-
坂戸 薫・坂戸美和子
気分障害の辺縁領域
-構造主義的視点からの考察-
津田 均
存在の耐えがたき空虚
-ポスト・メランコリー型の精神病理-
内海 健
回復論の視点からみたうつ病治療
八木剛平
気分障害の精神分析
-無能力感と境界形成をめぐって-
狩野力八郎
特別寄稿
診察室での軽症うつ病の臨床研究
笠原 嘉
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