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認知行動療法を始める人のために

認知行動療法を始める人のために
心理学を学ぶ学生、臨床実践を始めてまもない臨床家をはじめ、認知行動療法に関わるさまざまな専門領域で研修を受けている人への認知行動療法の入門書。症例マイケルの治療を追いながら、面接の準備、自己紹介の仕方から、治療計画の立て方、認知療法の具体的な施行法、治療の終結まで、問題解決に向けての治療者の心構えを詳しく解説する。問題リストの作成の仕方、査定報告書の書き方、治療者とクライエントとの実際のやり取りなど、実践的な認知行動療法の習得に役立つ情報が満載。
デボラ・ロス・レドリー、ブライアン・P・マルクス、リチャード・G・ハイムバーグ著
井上和臣監訳、黒澤麻美訳
定価 3,630 円(本体3,300円 + 税) A5判 並製 332頁
ISBN978-4-7911-0639-4〔2007〕
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Contents
第1章 認知行動療法過程への導入

1 いかにして臨床家としての自信を蓄えるか
 (1)準備
 (2)CBT過程とその効果的な実施方法を理解する
   a 治療同盟を確立し維持する
   b 症例を概念化する
 (3)起こりうる問題に気を配る
 (4)スーパービジョンを上手に利用する
2 クライエントに会うための準備をする
 (1)心の準備をする
 (2)CBTの背景にある理論を理解する
   a 行動主義
   b 認知主義
3 認知と行動の統合-「ブラックボックス」を超越する
 (1)査定の準備をする
   a 診断のための査定
   b 症例の概念化のための査定
 (2)CBTを実施するための準備をする
    最後のヒント

第2章 クライエントとの最初の面接

1 最初の接触
 (1)助言する
 (2)初診の手はずを整える
   a 事前通知送付の許可を求める
   b 治療費を設定する
2 クライエントに会う前に
 (1)準備して臨む
 (2)注目すべき焦点に気を配る
3 待合室で
4 クライエントと部屋に入って
 (1)自己紹介をして記録の許可をとる
 (2)セッションの概略を示す
 (3)事務的手続きをとる
   a 査定の同意を得る
   b 秘密厳守に関して話し合う
5 ここまでのところで症例を概念化する
6 症例
 (1)最初の接触
   a 助言する
   b 事前の手配をする
 (2)初来院-査定
   a 自己紹介と事務的な手続きを行う
   b セッションの概略を伝える

第3章 査定の過程

1 自分の反応に気をつける
2 査定の目標
3 査定目標達成のためのツール
 (1)半構造化臨床面接
 (2)非構造化臨床面接
   a 人口統計学的な情報
   b 主訴
   c 付加的な問題
   d 家族背景
   e 精神状態検査
   f ほかのツール-査定をより充実させるために多様な情報源を使用する
   g 自記式質問紙
   h 面接と自記式質問紙の不調和
   i セッション中の行動から学ぶ
   j セルフ・モニタリング
   k ほかの専門家と話す
   l クライエントの生活に関係する他者と話す
 (3)暫定的な問題リストで締めくくる
4 初心の臨床家にみられる共通の不安
 (1)間と休憩
 (2)詳細を見落とす
 (3)間違いを犯す
5 マイケルの査定面接
 (1)人口統計学的な情報
 (2)主訴とその経過
 (3)半構造化臨床面接
 (4)自記式質問紙
 (5)問題リストを作成する
 (6)セッションを終了する

第4章 症例の概念化と治療の計画

1 症例を概念化する
 (1)問題リスト
 (2)基底にある心理機制を提案する
   a 社会不安
   b 職業の選択
   c 家族との対立
   d 家族に関する決断
 (3)提案された心理機制が,どのようにリストにあがった問題を生み出すか
 (4)現在の問題を引き起こしたもの
 (5)クライエントの子ども時代における心理機制の起源
 (6)定式化に基づく治療を妨害するものを予想する
2 症例の概念化はどのように治療計画に情報を与えるか
 (1)マイケルの治療計画はどのようなものだったか
3 治療計画に関する最後の2点
 (1)治療のためのガイド-治療マニュアルを使う
 (2)どの問題を最初に治療すべきか

第5章 クライエントにフィードバックを与え,査定報告書を書く

1 クライエントの強さを見直す
2 問題リストと診断を見直す
3 症例の概念化について知らせ,話し合う
4 治療の選択肢を見直す
 (1)クライエントにCBTに関して十分な情報をもって判断してもらう
   a 共同的経験主義という立場
   b 時間制限つきというCBTの特質
   c CBTは能動的に問題に焦点を当て,現在に焦点を定めたアプローチである
 (2)CBTは万人向けか
5 マイケルのフィードバックセッション
 (1)強さを再評価する
 (2)問題リストを見直す
 (3)症例の概念化について話し合う
 (4)治療を推奨する
 (5)同意を得るために治療の具体的詳細をクライエントに伝える
 (6)ほかの治療選択肢について知らせる
6 CBTについてのよくある質問
 (1)「CBTは効果があるのか」
 (2)「私の問題に取り組む十分な時間があるのか」
 (3)「過去において,なぜ私にはCBTの効果が出なかったのか」
 (4)「私は薬を服用すべきか」
7 査定報告書を書く
 (1)査定報告書作成に関するいくつかの一般則
   a 一般的な情報
   b 照会事項
   c 査定手順
   d 行動観察
   e 生育歴と問題歴
   f 査定結果
   g 印象と解釈
   h 推奨

第6章 認知行動的治療を開始する

1 アジェンダ設定の重要性
2 第1回治療セッション
 (1)自己紹介,見直し,確認を行う
 (2)治療の概要を示す
 (3)知識を共有する-治療の心理教育的要素
   a なぜ心理教育をするのか
   b 心理教育はどのように構成されるべきか
   c 心理教育を話し合いの形にする
3 再びマイケルの症例について
 (1)第1回治療セッション
 (2)第2回治療セッション
4 先に進む前に-CBTにおけるホームワークでの注意事項

第7章 認知行動療法での最初の難題に取り組む

1 クライエントをCBTに慣れさせていくという難題
 (1)「クライエントが治療の速度に不満をもっている」
 (2)「クライエントがCBTに手こずっている」
   a 「クライエントは,『よくなる』ためには過去を掘り下げることが必要だと信じている」 
   b 「クライエントは自分の問題が生物学的に決定されていると思っている」
2 CBTを実行しながら薬物を服用しているクライエントのための特別な配慮
 (1)専門知識を伝達する
 (2)薬物療法がCBTの過程を妨害しないようにする
 (3)薬物療法と,症状の改善の原因をどこに求めるかという問題
 (4)クライエントが薬物の服用をやめることを助ける
3 特別な難題-自殺のリスクがあるクライエントを治療する
 (1)法的な面
   a すべてを記録する
   b スーパービジョンを求める
   c 同僚に相談する
4 自殺のリスクを査定するにはどのような技能と知識が必要か
 (1)自らの反応に気をつける
 (2)知識で武装する
   a 素因
   b 危険因子
   c 防御因子
 (3)それからどうするか
5 臨床家に関連したことで治療が妨害される場合
 (1)臨床家自身の問題が症例の理解と治療に影響する場合
 (2)治療関係で臨床家が抱える問題
6 治療関係での難しい対人的状況
 (1)「クライエントが多くの個人的な質問をしてくる」
   a 年齢と経験を尋ねられる
   b そのほかの個人的質問
 (2)「クライエントが贈り物をもってきた」
 (3)「クライエントから社交行事に招待された」
 (4)「クライエントが私を誘惑しようとしているようだ」

第8章 その後のセッション-中核となる技法を教える

1 第3回治療セッション-認知再構成法を導入する
2 第4回治療セッション-認知再構成法を続け,最初の曝露を計画する
3 第5回治療セッション-最初の曝露を行う
4 第6-10回治療セッション-認知再構成法と恐れている状況への曝露を継続する
5 上手にクライエントの記録をとる
 (1)記録する理由
 (2)記録の内容

第9章 認知行動療法においてクライエントの治療への非協力に善処する

1 障壁1-クライエントをCBT過程に取り組ませることの難しさ
 (1)繰り返しセッションに来ないクライエントや遅刻するクライエント
 (2)セッション内の作業に抵抗するクライエント
 (3)脱線戦術を用いるクライエント
 (4)ホームワークに抵抗するクライエント
 (5)最後に考察すべきこと-クライエントは心理的問題のない生活に脅えているか
2 障壁2-治療関係に関してクライエントが抱える困難
 (1)「クライエントが心を開こうとしない」
 (2)「クライエントが話しすぎる」
 (3)「クライエントがいつも怒ってイライラしている」
 (4)「クライエントが過度に協力的である」
3 結論-困難に直面しながらも,前向きの姿勢を保つ

第10章 治療を終える

1 最終地点を心に留める
2 クライエントに自分自身の治療者となることを教える
3 治療の最後の数セッションですべきこと
 (1)クライエントが治療で達成したことを理解できるように援助する
 (2)クライエントの将来に向けての目標設定を助ける
 (3)将来に向けての現実的な予想を確立する
 (4)症状が再発したら何をすべきか,クライエントと話し合う
4 治療を終える-同じ方針を続けるか,調整を行うか
 (1)予想より早い終結
   a 「よい理由」で早く治療を終えるとき
   b 臨床家が早く治療を終えると決めるとき
   c クライエントが早く治療を終えると決めるとき
 (2)治療を延長する
   a 臨床家が治療の延長を決めるとき
   b クライエントが治療の延長を望むとき
5 症例マイケルに戻って

第11章 スーパービジョンの過程

1 スーパービジョンの目標
2 スーパーバイザーの役割
 (1)初心の臨床家を訓練する
 (2)満足のいくケアを確保する
 (3)教育的な指導・助言を行う
3 訓練生の役割
4 スーパービジョン関係を築く
 (1)スーパーバイザーを選ぶ
 (2)スーパービジョン関係の意味合いを定義する
5 スーパービジョンの方法
 (1)個人スーパービジョン 対 グループスーパービジョン
 (2)スーパーバイザーに自分の仕事を伝える
   a 自己申告法
   b 録画・録音
   c 現場観察
   d いろいろな方法を使う
6 スーパービジョン関係での障壁
 (1)症例の理解と治療の方法に関する問題
   a 「スーパーバイザーは自分が臨床家だと思っている」
   b 「スーパーバイザーと私は学派が対立している」
 (2)スーパーバイザーと訓練生の信頼関係における問題
   a 「スーパーバイザーから否定的な評価を受けることを恐れている」
   b 「スーパーバイザーは私のために時間をさいてくれない」
   c 「スーパーバイザーと私は道義的・倫理的問題で意見が違う」
   d 「スーパーバイザーは私の治療者になろうとしている」
   e 「スーパーバイザーが私に対して不適切な行動をする」
7 肯定的な面に注目する

付記A 認知行動療法の推薦文献
付記B 推薦学会誌,推薦ウェブサイト


【著者紹介】
デボラ・ロス・レドリー Ph.D.
ペンシルベニア大学医学部心理学助教授 兼 同大学不安障害治療研究センタースタッフ。
著書は、社会恐怖、強迫性障害、その他の不安障害の性質と治療に関する科学論文や共著など。
ブライアン・P・マルクス Ph.D.
テンプル大学臨床心理学助教授。
著書は、性的攻撃・加害、外傷後ストレス障害、感情と精神病理学、行動療法に関する科学論文や共著など。
リチャード・G・ハイムバーグ Ph.D.
テンプル大学心理学教授、臨床訓練ディレクター、成人不安障害クリニック長。元・行動療法推進協会会長。社会不安に対する認知行動療法の発展と評価に対する尽力で知られ、社会不安、不安障害、その他の関連トピックに関する200以上の論文や章を著している。
【監訳者紹介】井上和臣(いのうえ かずおみ)
徳島生まれ。京都府立医科大学卒業。2001年より鳴門教育大学教育臨床講座教授。著訳書に『認知療法入門』(星和書店、分担翻訳および執筆)、『認知療法への招待』(金芳堂)、『認知療法ハンドブック 上・下』(星和書店、分担執筆)、『心のつぶやきがあなたを変える』(星和書店)、『CD-ROMで学ぶ認知療法』(星和書店)『認知療法ケースブック』(星和書店、編集)、『認知療法・西から東へ』(星和書店、編著)など。
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