統合失調症は どこから来て どこへ行くのか
宗教と文化からその病理をひもとく
宗教はかつて人間と社会の存在理由やその進むべき方向性を示してきたが、近代では科学にその立場をとって代わられることになった。この時代の分岐点において、統合失調症概念は出現している。統合失調症の概念はなぜ生まれたのか。その実体とは何なのか。この疾患をどのように捉え、いかに対処していくべきなのか。本書では、統合失調症の今後を考えるうえで、宗教・文化から本疾患の病理を分析し、新たな視点からの検討を行う。
柴田明彦 著
定価 4,180 円(本体3,800円 + 税) A5判 上製 304頁
ISBN978-4-7911-0761-2〔2011〕
Contents
序章 「精神分裂病」とは何だったのか
第Ⅰ章 精神分裂病概念の誕生
第Ⅱ章 近代ヨーロッパに何が起こったのか
第Ⅲ章 宗教・文化的側面からみた、精神分裂病の基本的病理
第Ⅳ章 シュレーバー症例の検討
第Ⅴ章 母性の喪失と精神分裂病の破瓜型解体
終章 日本における「精神分裂病」