思春期の精神科面接ライブ
こころの診察室から
本書は、診察場面を全編会話体で綴った専門書である。
思春期の患者さん、家族、精神科医の診察室での丁々発止のやりとりを、実況中継するかのようにバーチャル・ライブで記している。そのため現場の緊張感をそのままに、面接の真髄を体感できる。精神科医がどのような意図をもち、治療的な効果をねらって言葉を発しているのか、いかにして見通しをもちつつも時には瞬時に戦略的に面接の流れを作っているのか、精神科面接における大事なポイントをつぶさに解説。面接のテクニカルなことのみならず、精神科医が直面する難しい場面をどう乗り切るのか、教科書になりにくいことまでをも伝えている。
井原裕 著
定価 2,090 円(本体1,900円 + 税) 四六判 並製 228頁
ISBN978-4-7911-0800-8〔2012〕
Contents
序 —「面接ライブ」という形式について—
症例1 リストカットしているブラック・ミュージックが好きな16歳女性
症例2 オーバートレーニングの高校野球名門校1年生部員
症例3 名門校の女子生徒。中学3年で妊娠して直ちに退学
症例4 「自分はアスペルガーではないか」と心配になって受診した名門校秀才
症例5 「無理に登校しなくていい」と教師に言われて、そのまま不登校になった中学2年女子
症例6 万引き癖がなおらない17歳女子高優等生
症例7 突然大金を持ち歩くようになった女子高生