脳波の学習で挫折した「脳波難民」といわれる人は多い。脳波は主にてんかんの検査として知られているが、実は、日々の臨床で脳波を活用できる場面はいくらでもあり、意識障害や脳機能低下など、てんかん以外の症例にも脳波を活用することはたいへん重要である。脳波を使いこなすには実務的な壁があるが、本書では、そうした壁を乗り越え、身近な症例で脳波を活用する方法を紹介。通常の医師が日常臨床で脳波を活用する部分に焦点を当てた、とてもわかりやすい内容となっている。教科書的な内容ではなく、軽い読み物のような形式で短時間で読み通すことができる。初期研修医や専攻医はもちろん、幅広い診療科の方々にとって脳波のはじめの一冊として最適の書。
佐久間篤 著
データ形式:フィックス
(画像形式)
定価
1,980 円(本体1,800円 + 税)
Contents
まえがき
1.準備編 使い始めまでの壁を越える
脳波の心理的な壁
脳波の物理的な壁
壁を越えるために
2.導入編 必要最低限の判読準備
電極には名前がある
電極の配置図(10−20法)
設定を「変えない」
検査の流れを理解する(開閉眼/睡眠/過呼吸/閃光刺激)
3.実践編 正常波形を眺めてみる
後頭部(O1−A1, O2−A2)に集中する
正常例を最後まで眺めてみる
脳波レポートの作成
4.発展編 活用事例を概観する
身近な症例で経験を蓄積
おすすめの脳波トレーニング
5.備忘録 脳波あれこれ
勇気を出して最初の一例
困った時の脳波
脳波も第一印象が大事
てんかん波を見落としたらどうしよう
仲間の増やし方
何冊読んだら一人前?
ぜんぜん眠れない
自動(AI)判読はいつ普及するのか?
技師さんとのコミュニケーション
例外