従来の治療法で良くならない長引くうつ病への新たな治療の選択肢として注目度が高まっているrTMS(反復経頭蓋磁気刺激)療法。rTMS療法は、頭に密着させた専用の器具から磁場を発生させ、特定部位の神経細胞を繰り返し刺激して、うつ病による症状を改善させる治療法であり、2019年に保険適用となっている。本書はrTMS療法の豊富な経験をもつ著者が、その魅力や効果をさまざまな症例を紹介しながら興味深く解説した待望の書である。精神科医はもとより、この新たな治療選択肢に興味を抱く当事者、家族、そしてうつ病の問題に関わる全ての方々に!
澤田和之 著
データ形式:フィックス
(画像形式)
定価
2,750 円(本体2,500円 + 税)
Contents
はじめに
1 ある病院である患者さんに巡り合ったこと
2 うつ病の診断基準を学ぶ
3 神経回路の仕組みについて学ぶ
4 ストレスとストレス反応について学ぶ
5 神経調節物質についてもう少し学ぶ
6 前頭葉について学ぶ
7 扁桃体について学ぶ
8 海馬について学ぶ
9 うつ病と免疫について学ぶ
10 うつ病治療法としてのrTMS について
11 痛みを伴ううつ病のケース
▪症例1
▪症例2
12 慢性ストレスによるうつ病のケース
▪症例3
13 パニック障害を伴ううつ病のケース
▪症例4
14 解離性障害を伴ううつ病のケース
▪症例5
▪症例6
15 睡眠時無呼吸症候群を伴ううつ病のケース
▪症例7
16 患者さん・ご家族の疑問に答えるQ&A集
うつ病による自殺予防:メンタルヘルス面からの提言―結語に代えて
rTMS 療法に関わって― 心理職の立場から(阿部直美)
あとがき
謝辞
引用・参考文献
付載:筆者の勤務する鳴門シーガル病院について