てんかんは、発作再発の不安や社会的な制約などに加えて、精神症状や神経発達症などを併存することもあり、患者の日常生活に大きな影響を与える。
本書では、総合病院精神科の多職種連携チームが、てんかんに対して統一されたアプローチをとるための参考資料とすベく企画・編集された。「A:てんかんの鑑別診断を担当する」「B:てんかんの『発作』の治療を担当する」「C:てんかんの『併存精神症状』の治療を担当する」「D:てんかんの『社会的サポート』を担当する」の構成で、総合病院精神科に期待される役割を詳細に解説。
てんかんとその併存症に対する包括的な治療や支援を実践するための道しるべとなる必読の書。
日本総合病院精神医学会 てんかん小委員会 編集
データ形式:フィックス
(画像形式)
定価
2,530 円(本体2,300円 + 税)
Contents
A てんかんの鑑別診断を担当する
A─1 総論
〈てんかん類似の疾患〉
A─2 失神
A─3 心因性非てんかん発作
A─4 認知症
A─5 せん妄
A─6 パラソムニア
A─7 発作性運動誘発性ジスキネジア(PKD)
A─8 急性症候性発作と自己免疫性脳炎
〈精神症状類似のてんかん〉
A─9 発作性恐怖
A─10 前頭葉てんかん(過運動発作)
A─11 NCSE
B てんかんの「発作」の治療を担当する
B─1 総論
B─2 抗てんかん発作薬(血中濃度)
B─3 向精神薬を使用する際の注意点
B─4 脳波(長時間ビデオ脳波検査)・MRIの基本
B─5 発作時の対応(急性症候性発作・てんかん重積)
B─6 診療連携(専門医への紹介・てんかん診療拠点)
C てんかんの「併存精神症状」の治療を担当する
C─1 総論
C─2 発作間欠期精神病(交代性精神病含む)
C─3 発作後精神病
C─4 うつ病
C─5 神経発達症・知的障害
C─6 高次脳機能障害・性格変化
C─7 抗てんかん発作薬に関連する精神症状
C─8 てんかん外科に関連する精神症状
D てんかんの「社会的サポート」を担当する
D─1 総論
D─2 利用できる公的サービス
D─3 運転免許証
D─4 妊娠に関する指導─てんかんを持つ女性が安心して妊娠・出産できるようにするために─
D─5 てんかんのトランジション