月刊
臨床精神薬理 第11巻09号
2008年09月
《今月の特集:精神科薬物治療とアドヒアランス》
近年、コンプライアンスにかわりアドヒアランスという概念が広まりを見せている。これは、治療において患者が医師の指示をどの程度守るか、という受動的な視点から、患者の主体的・積極的な治療参加をすすめる能動的な視点への転換といえる。本号では、精神科薬物治療におけるアドヒアランス向上のための治療指導の留意点、薬剤選択や投与法の工夫などを特集した。
ISBN:978-4-7911-5131-8
【展望】
- 治療アドヒアランス向上に向けての取り組みについて
安西信雄,佐藤さやか
- 統合失調症のアドヒアランス
澤田法英,渡邊衡一郎
- うつ病治療におけるアドヒアランス
岡島由佳
- 双極性障害の早期診断の重要性と維持療法のアドヒアランス
鈴木克治,小山司
- 不安障害におけるアドヒアランス
永田利彦
- 睡眠薬治療に対するアドヒアランス
内村直尚
- てんかん治療におけるアドヒアランス
岩佐博人,兼子直
- 統合失調症患者のアドヒアランス向上に向けての薬剤師の役割
吉尾隆
- そこが知りたい薬物療法Q&A
上馬塲伸始,福井直樹,染矢俊幸
- 薬の使い方
- Quetiapineを使いこなす第3回
薬剤選択
久住一郎,橋本直樹,伊藤侯輝 他
- 精神科救急入院料病棟における初期治療の意識調査
―統合失調症精神運動興奮モデル事例から
三澤史斉,野田寿恵,藤田純一 他
- Aripiprazoleにおける副作用の検討―50症例の経験から
田原健丞,堀川周一
- Tandospironeと全般性不安障害
長内清行,森川将行,永嶌朋久 他
- Olanzapineの併用とうつ病専門精神科デイケアでの認知行動療法により
社会復帰した治療抵抗性うつ病の2例
渡部芳徳,宍戸壽明,堀越立 他
- 発症初期の治療導入に近赤外線スペクトロスコピー(NIRS)検査が
有効であった統合失調症の1症例―Olanzapine治療後の前頭葉血流変化
渡部芳徳,村重まり子,浦上高弘 他
- 高力価短時間作用型ベンゾジアゼピン系薬のinterdose rebound anxiety,insomniaが
長時間作用型への切り替えによって軽快したパニック障害の1例
伊豫雅臣
- 5-HT1A受容体と抗精神病薬の作用機序
小山司(司会),Herbert Y. Meltzer,住吉太幹,笠井清登,黒木俊秀
第5回GAD研究会
特別講演
- 世界における最新のGAD治療―ヨーロッパおよび米国におけるGAD治療の概要
Borwin Bandelow(監訳/小山司)
基調講演
- GADに関する実態調査―前回2004年調査との比較
中込和幸
Panel Discussion
- わが国の実態に基づいたGAD治療手順
中込和幸,牛島定信,大坪天平 他
閉会にあたって
上島国利
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