月刊
臨床精神薬理 第17巻05号
2014年05月
《今月の特集:ライフサイクルに応じた統合失調症の薬物療法》
統合失調症の薬物療法では、病前、発症直後(急性期)、慢性期という病相を経た長期予後を見据えて治療を考慮するが、患者のライフサイクルによっても対応は異なる。本特集では、長期予後を見据えた非定型抗精神病薬持効性注射剤による治療の可能性について展望し、児童青年期、発症直後と維持治療、女性のライフサイクルにおける治療、認知機能を考慮した治療、中高年の身体管理、高齢患者への薬物療法について概説した。
ISBN:978-4-7911-5199-8
【展望】
- 長期予後を見据えた統合失調症の薬物療法:非定型抗精神病薬持効性注射剤の可能性――アドヒアランス維持とドパミン過感受性精神病の予防・改善
髙瀬 正幸,金原 信久,伊豫 雅臣
【特集】 ライフサイクルに応じた統合失調症の薬物療法
- 児童青年期の統合失調症の薬物療法
岡田 俊
- 発送早期(発症直後)first episodeとその後の維持治療――初回服薬体験の重要性:病識、患者‐医師関係、アドヒアランスを高める工夫
辻野 尚久,山口 大樹,根本 隆洋 他
- 結婚・妊娠・授乳を見据えた薬物療法
松島 英介
- 認知機能を考慮した統合失調症患者への薬物療法を考える――就労を見据えた薬物治療戦略
堀 輝,香月あすか,西井 重超 他
- 中高年の統合失調症患者の身体的健康管理――生活習慣病の発症をいかに減らすか
斎藤 摩美,鈴木雄太郎
- 高齢統合失調症患者への薬物療法
小澤 千紗,堤 祐一郎,辻 敬一郎
シリーズ
- そこが知りたい 薬物療法Q&A
渡邉 藍子,渡邉 純蔵,染矢 俊幸
- 薬の使い方
- Aripiprazoleを使いこなす 第10回
統合失調症治療における抗精神病薬の各剤形がもたらす治療メリット
武田 俊彦
原著論文
- RLAI(Risperidone Long Acting Injection)導入と認知機能障害への影響についての検討――経口非定型抗精神病薬との比較研究
田中 康平,渡邊 治夫
症例報告
- Mirtazapineの増量に一致してアカシジア様の症状を認めたうつ病の2症例
大林 芳明,髙木 学,流王 雄太 他
総説
Letters to the editor
- 抗うつ薬の治療反応予測の問題点
仙波 純一
- 「抗うつ薬の治療反応予測の問題点」への返信
櫻井 準
新薬紹介
- Rotigotine経皮吸収型製剤ニュープロ®パッチ
内村 直尚
座談会
- Mirtazapineをうつ病診療にどう活かすか――徳島県NaSSA研究会の経験から
大森 哲郎(司会),枝川 浩二,兼田 康宏,今井 幸三,伊賀 淳一
私が歩んだ向精神薬開発の道——秘話でつづる向精神薬開発の歴史
- 第34回 SNRIの開発物語――その1.わが国初のSNRI milnacipran:レーダーに映らない戦闘機といわれて
村崎 光邦
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