月刊
臨床精神薬理 第18巻08号
2015年08月
《今月の特集:国家的大規模研究から分かること、分からないこと》
数万例・数十万例という大規模なデータベースをもとに説得力を持った研究が数々発表されてきている。本号では北欧や台湾、英国、米国、日本における大規模データベース研究について、それぞれの登録システムや各国の医療事情等を紹介し、大規模研究の意義と限界、これからの可能性・発展性を検討した。第2特集として不眠症治療の新薬suvorexantの全貌を紹介。
ISBN:978-4-7911-5214-8
【展望】
- 大規模データベース研究の歴史,可能性と限界点
渡辺 範雄
【特集】 国家的大規模研究から分かること,分からないこと
- スウェーデンにおけるナショナルレジストリを用いた医学研究
荒川 亮介
- 台湾の国家的データベースを用いた研究
坪井 貴嗣
- 英国のGP(家庭医)における電子カルテのデータベースを用いた研究──世界最速かつ最大の電子カルテ普及国における大規模データベース利用の実情
宗 未来
- 大規模データとしてのメディケイドデータベース:アメリカ公的医療制度データの研究応用
工藤 由佳,中川 敦夫
- 米国の国家的大規模研究──STAR*DやSTEP-BDを例に
中島振一郎
- わが国における大規模研究J-CATIAから見えること
馬場 元,新井 平伊
- 日本におけるレセプト情報等を活用した精神疾患の臨床疫学研究:臨床データベース構築に向けて
奥村 泰之,吉田 和樹
シリーズ
- そこが知りたい 薬物療法Q&A
篠崎 隆央,尾関 祐二,下田 和孝
【特集】 Suvorexantへの期待
- 特集にあたって
石郷岡 純
- 睡眠覚醒制御におけるオレキシンおよびオレキシン受容体の機能
櫻井 武
- オレキシン受容体を標的とした不眠症の新たな治療アプローチ
John J. Renger,Paul J. Coleman(監訳/戸田 康夫)
- Suvorexantの薬物動態
松井健太郎,石郷岡 純
- Suvorexantの臨床効果
井上 雄一
原著論文
- Duloxetineの多施設共同による臨床的有効性・安全性・QOLの検討
住吉 秋次,石垣 達也,青山 洋 他
総説
- 精神科の患者に起こる薬の“非特異的”副作用と,それに対する治療的な試み──プラセボ効果とノセボ現象の理解を通して
志村 宗生
私が歩んだ向精神薬開発の道——秘話でつづる向精神薬開発の歴史
- 第49回 第二世代抗精神病薬の開発物語──大olanzapineの登場
その3:Olanzapineの緊急安全性情報の教えたこと
村崎 光邦
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