月刊
臨床精神薬理 第18巻12号
2015年12月
《今月の特集:統合失調症の認知機能障害に対する治療戦略最前線》
統合失調症患者の多くに認められる認知機能障害は,社会的・職業的機能に大きく影響するが,いまだ十分な有効性が確立された治療法のない重要な臨床上の課題である。本特集では,認知機能障害の概念,生物学的基盤と治療的意義を確認し,認知機能評価法や改善薬の開発をめぐる状況,薬物療法的介入や認知機能リハビリテーションなど,最新の認知機能改善戦略について,第一線で活躍されている気鋭のエキスパートに概説いただいた。
ISBN:978-4-7911-5218-6
【展望】
- 統合失調症の認知機能障害の診断と治療をめぐる課題と展望
池澤 聰
【特集】 統合失調症の認知機能障害に対する治療戦略最前線
- 統合失調症の認知機能障害とその臨床的問題点
兼田 康宏
- 統合失調症の認知機能障害の神経科学基盤
藤野 陽生,安田 由華,山森 英長 他
- 統合失調症の認知機能評価バッテリー:研究・開発および日常診療への応用
Lin Crystal,住吉 太幹
- 統合失調症患者における抗精神病薬の認知機能改善効果
堀 輝,吉村 玲児,香月あすか 他
- 統合失調症の認知機能障害に対する治療薬開発の現状と課題
橋本 謙二
- 抗精神病薬の用量と認知機能
竹内 啓善
- 抗精神病薬に併用する向精神薬による認知機能障害とその改善戦略
宮本 聖也,荻野 信,三宅 誕実
- 統合失調症に対する認知機能リハビリテーション──その実際と有効性
岩田 和彦
シリーズ
- そこが知りたい 薬物療法Q&A
萩野谷真人,大曽根 彰,下田 和孝
【特集】 抗てんかん薬──単剤療法の意味と実際
- 抗てんかん薬による治療は,単剤療法か,多剤療法か?
山内 俊雄
- Lamotrigineとlevetiracetamの基礎
川村 哲朗
- Levetiracetamの単剤療法
茂木 太一,小笠原久美子,兼子 直
- Lamotrigineの単剤療法
栗田 紹子,久住 一郎
原著論文
- Quetiapine第Ⅱ相試験:既存の抗うつ薬で効果不十分な大うつ病性障害患者を対象としたプラセボ対照二重盲検群間比較試験
村崎 光邦,石郷岡 純,木下 利彦 他
総説
- 新規抗うつ薬venlafaxineの薬理学的特徴と期待される臨床効果
井上 猛
私が歩んだ向精神薬開発の道——秘話でつづる向精神薬開発の歴史
- 第53回 わが国から世界制覇を成し遂げたaripiprazoleの開発物語──その3:Aripiprazoleの臨床試験始まる
村崎 光邦
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