月刊
臨床精神薬理 第19巻08号
2016年08月
《今月の特集:精神科治療における自殺:向精神薬のもたらすリスクとベネフィット/新規抗てんかん薬lacosamide》
自殺は社会的に重要な問題で、背景には様々な精神疾患があることも指摘されており、精神科医療に求められる期待は大きい。薬物療法は自殺予防に多大な寄与をしてきたが、一方で向精神薬に関連する自殺関連事象のリスク増加や過量服薬による自殺既遂のリスク等も懸念されている。本特集では、精神科治療において向精神薬のもたらす影響をリスクとベネフィットの両面から論じた。
ISBN:978-4-7911-5226-1
【展望】
- 自殺リスクの評価と自殺予防の方略
宮本 浩司,張 賢徳
【特集】 精神科治療における自殺:向精神薬のもたらすリスクとベネフィット
- 統合失調症患者の自殺における抗精神病薬のリスク・ベネフィット
山口 大樹,辻野 尚久
- うつ病患者の自殺に関する抗うつ薬のリスク,ベネフィット
辻 敬一郎,田島 治
- 双極性障害における自殺と気分安定薬のリスク・ベネフィット
寺尾 岳
- 不眠症患者の自殺に睡眠薬が及ぼすリスク・ベネフィット
松井健太郎,稲田 健
- 物質使用障害における自殺──薬物療法のリスクとベネフィット
松本 俊彦
- パーソナリティ障害における薬物療法のリスクとベネフィット
小野 和哉
- がん患者の自殺予防における薬物療法の役割──薬物介入のリスク・ベネフィットに着目して
上村 恵一
- 高齢者の自殺に対する薬物療法と認知機能障害について
藤城 弘樹
- <症例報告> Aripiprazole単剤投与切り替えにより社会機能の改善と衝動的な自殺企図の減少をみた統合失調症の1例
奥山 純子,石田 雄介,舩越 俊一 他
シリーズ
- そこが知りたい 薬物療法Q&A
藤井久彌子,尾関 祐二,篠﨑 隆央,下田 和孝
【特集】 新規抗てんかん薬lacosamide
- 新規抗てんかん薬lacosamideの薬理作用と作用機序
丸 栄一,浦 裕之
- Lacosamideの物性プロファイルと薬物動態
寺田 清人
- Lacosamideの臨床成績(有効性・安全性)
神 一敬,中里 信和
- 新規抗てんかん薬lacosamideへの期待
井上 有史
原著論文
- Olanzapine投与を開始した急性期双極性障害患者の臨床経過──48週間非介入コホート観察試験
丹治 由佳,原田 英治,藤越 慎治 他
私が歩んだ向精神薬開発の道——秘話でつづる向精神薬開発の歴史
- 第61回 わが国初のplacebo対照試験を実施した新規抗精神病薬paliperidoneの開発物語
村崎 光邦
年間購読について
年間購読のお申込はショッピングカートではできません。カート内の会計を済ませた上、ご注文下さい。