最終講義:心因と外因を一人の精神科医が診察することの難しさ
「精神科医は了解を生業とする職業である」——てんかんを専門とし、精神病理学に通じた著者による愛知医科大学精神科学講座での最終講義。これまで学生に語り継いできた精神医学入門の授業のエッセンスをわかりやすく伝える。精神疾患における心因・内因・外因の基本から、了解の重要性、臨床における対人距離の築き方などを、実例を交えて丁寧に解説。軽快な語りによるケーススタディと深い考察が、臨床現場の臨場感あふれる心情や試行錯誤を垣間見せ、学生や臨床医、また精神医学に関心のある一般読者に精神医学の魅力を存分に伝える。「脳の関与」に関する重要なテーマを取り扱った最新論文、および教授就任当時に精神医学の展望を語った貴重なインタビューを併載。
兼本浩祐 著
定価 1,980 円(本体1,800円 + 税) 四六判 上製 140頁
ISBN978-4-7911-1137-4〔2024〕
Contents
《退官記念講演》
心因と外因を一人の精神科医が診察することの難しさ
―愛知医大で見た7000例の新患の中から―
《特別寄稿》
脳との距離から始める精神医学
─臨床においては軸の重みづけは常に問われる─
新任教授に聞く 第26回
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