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電気けいれん療法の実践的倫理

電気けいれん療法の実践的倫理
良いことを行う、無害であること、治療を受け入れるか拒否するかの選択権を持つこと、すべての患者に対して公平に治療を行うこと、の4つの倫理原則がECTの治療において重要である。この治療は、多くの重篤な精神疾患に対して効果的であり、安全であるが、さまざまの理由により偏見が強く残っている。本書は、この2人がいなければECTは現在消滅していたであろうというほどの功績を残している著者らが表したものであり、豊富な経験と知識に基づいて、多数の症例をあげて論理的な倫理の考察を行っている。
J.O.Ottosson、M. Fink著 中村満訳・監訳
定価 3,630 円(本体3,300円 + 税) A5判 並製 180頁
ISBN978-4-7911-0602-8〔2006〕
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Contents
第1章 ECTに押された烙印
  1. ECTの不適切な使用
  2. 抑制目的のECT
  3. 他の治療法との混同>
  4. 治療の特性
  5. イデオロギーの要因
  6. 経済要因
  7. 専門的見地からの反論
  8. 国による評価
  9. 要約

第2章 医の倫理原則
  1. 主要な倫理原則
  2. 研究の倫理
  3. 要約

第3章 ECTに対する 従来の倫理的アプローチ
  1. インフォームド・コンセント
  2. 要約

第4章 善行
  1. うつ病性気分障害
  2. 精神病性うつ病
  3. 費用対効果
  4. 自殺の危険
  5. 産後精神病
  6. 躁病
  7. 統合失調症
  8. 悪性緊張病
  9. パーキンソン障害
  10. ECTの実践を最適化するには
  11. 要約

第5章 無害性
  1. 恐怖と不安
  2. 骨折
  3. 自発的な発作
  4. 認知への影響
  5. 脳への損傷
  6. 要約

第6章 自律性
  1. 同意能力と合理性
  2. 要約

第7章 正義
  1. 公平な機会の規範
  2. 各国におけるECTの利用状況
  3. ECTを行わないという医療過誤
  4. 高齢者におけるECT使用に対する偏見
  5. 若年者におけるECTに対する偏見
  6. 知的障害の患者におけるECTに対する偏見
  7. 慢性精神疾患患者におけるECTに対する偏見
  8. 精神疾患に罹患した犯罪者という特別な状況
  9. 要約

第8章 倫理原則のバランス
  1. 善行対無害性
  2. 善行対自律性の尊重-治療への非合理的拒否
  3. 善行対自律性の尊重-同意も拒否もないとき
  4. ECTへの非合理的同意
  5. 善行対家族の拒否
  6. 善行対正義-医療の不平等
  7. 善行対正義-法的制限
  8. 善行対正義-法的障害
  9. 医療専門家に対する教育の倫理原則
  10. 要約

第9章 結論
  1. 善行
  2. 無害性
  3. 自律性の尊重
  4. 正義
  5. どのような立場をとるか

カタトニー論文集

ガボール・S・ユングヴァリ 編 鈴木 一正 訳

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