バイポーラー(双極性障害)ワークブック 第2版
気分の変動をコントロールする方法
多くの読者の支持を得ていたバイポーラーワークブック第1版が大幅に改訂され、第2版が2015年に出版された。本書は、この第2版の全訳である。
以前は躁うつ病と呼ばれていたバイポーラーディスオーダー(双極性障害)は、気分がハイになる躁状態と、気分が落ち込んでしまううつ状態を繰り返す障害であり、薬物療法などの脳科学的なアプローチだけで対処できるものではない。ストレスに対する対処法、考え方のくせの修正、対人関係や生活全体を見直してみるなど、まさに心へのアプローチこそが治療の重要なポイントである。
では、それをどのように行えばよいのだろうか? 患者さんやそのご家族、専門家、さらに一般の人にも分かりやすい形で明確に示してくれるのが本書である。
双極性障害と明確に診断された人だけでなく、ときどき「双極的な気分」になるという人、正常とされる範囲内で気分にむらがあり、ストレスにうまく対処できなくなる、といった人たちに対しても「気分の波」に対応できるように練習問題の内容が刷新されている。
本書は、気分の変動を自らコントロールしていくための明快な実践ガイドブックである。
モニカ・ラミレツ・バスコ 著
野村総一郎 訳
定価 3,080 円(本体2,800円 + 税) A5判 並製 352頁
ISBN978-4-7911-0936-4〔2016〕
Contents
ステップ① 大枠をつかむ
第1章 気分の変動をコントロールする方法を理解する
第2章 双極性障害の症状を学ぶ
第3章 本当のあなたと症状を区別する
ステップ② 早いうちに気づく
第4章 気分を認識してラベルづけする
第5章 引き金を見分けて,対処法を改善する
ステップ③ 悪化させない
第6章 気分を悪化させる事柄を避ける
第7章 感情に思考をコントロールさせない
第8章 回避と先延ばしをやめる
ステップ④ 症状を和らげる
第9章 気持ちが圧倒されてしまったときにコントロールを取り戻す
第10章 ネガティブな見通しを変える
第11章 思考を分析する
第12章 薬は必要ないという考えに取り組む
第13章 薬の服用を改善する
ステップ⑤ 対処スキルを高める
第14章 問題を効果的に解決する
第15章 ストレス管理スキルを高めて健康的な習慣を増やす
第16章 より良い決断をする
第17章 身につけたものを維持する
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