高機能アルコール依存症を理解する
お酒で人生を棒に振る有能な人たち
「飲みすぎの傾向はあるかもしれないが、仕事はちゃんとやっているから問題ない」。高学歴、専門職、高い社会的地位などから見過ごされることが多いのが「高機能アルコール依存症者」である。有能な仕事ぶり、きちんとしている(ように見える)生活が、アルコール依存症という病気を本人の目からも周囲の目からも覆い隠してしまい、治療に向かわせられない。本書はそうした高機能アルコール依存症者に焦点をあて、進行する依存症、そして回復までの道のりを、著者自身のアルコール依存症者としての経験とともに詳述する。
セイラ・アレン・ベントン 著
水澤都加佐 監訳
伊藤真理,
会津亘,
水澤寧子 訳
定価
3,080 円(本体2,800円 + 税) A5判 並製 320頁
ISBN978-4-7911-0972-2〔2018〕
Contents
第1部 進行性の病:アルコール依存症
第1章 序 —高機能アルコール依存症者—
第2章 ことの始まり —中学・高校における高機能アルコール依存症者—
第3章 自由 —大学の中の高機能アルコール依存症者—
第4章 漂流 —新成人としての高機能アルコール依存症者—
第5章 上り坂からの転落 —専門職に就き,知的で,そしてアルコール依存症であること—
第6章 問題を正そうとする努力 —コントロール喪失と底つき—
第2部 回復
第7章 新しいスタート —回復への道筋—
第8章 心の空白を埋める —スピリチュアリティ,宗教,それとも酒で埋めるのか—
第9章 生まれ変わる —回復の12ステップ—
第10章 挑戦 —回復の中での人生—
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