精神科草臨床に思う
秋宵十話
精神科病院や診療所の一勤務医として臨床を続ける日常の中で,ふと感じたことや印象に残ったことなどを綴ったエッセイ集。「草臨床」は、草野球や草とりといった「草」になじみの深い著者が自身の精神科臨床を振り返っていて思いついた言葉である。近年みるみる変遷をとげる精神科業界に戸惑いながらも、ひとりひとりの患者と丁寧に向き合うことを心がけ、じっくりと臨床に取り組みたいと願い、日々いそしむ著者。そんな精神科医の日常景色は、へんてこだったり、ほっこりしたり、ときにはちょっとスリリングである。
菊池慎一 著
定価 2,090 円(本体1,900円 + 税) 四六判 並製 212頁
ISBN978-4-7911-0973-9〔2018〕
Contents
はじめに
ちまたの蔵書癖
学会に向かうタクシーで
無言の会話――患者さんとの独特な間合い
「ヌマタ」と私
三位一体の攻撃
金曜日の昼下がり、スーパー銭湯
たんこぶができた話
イトグチの話を居酒屋で
当然という言葉を括弧に入れて―「精神疾患の長期経過」雑考―
草とりをする
おわりに
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