エリック・バーン人生脚本のすべて
人の運命の心理学──「こんにちは」の後に,あなたは何と言いますか?
体系的で実践的な心理学,心理療法である交流分析(TA)の創始者エリック・バーン(Eric Berne, 1910-1970)最晩年の作品がついに本邦初訳。交流分析の根底に流れる「人生脚本」理論を深く知り,関係性交流分析として発展している現代の交流分析を正しく理解するための歴史的重要作。
人生脚本の性質とその発展の過程,患者の脚本の活動的要素を素早く探すための「脚本チェックリスト」など,初学者や交流分析を実践する専門家にとっても新鮮で興味深い内容が満載。また,精神論や哲学的立場などの反論に応えて脚本理論の有効性を強化する試みもあり,交流分析への理解をさらに深めることができる。
監訳は日本交流分析学会・江花昭一理事長。原書の刊行から半世紀を経た今も,バーンが提唱した「精神分析の発展としての交流分析」はいささかも色あせていない。
エリック・バーン 著
江花昭一 監訳
丸茂ひろみ、
三浦理恵 訳
定価 3,960 円(本体3,600円 + 税) A5判 並製 552頁
ISBN978-4-7911-0987-6〔2018〕
Contents
第I部 概論
第1章 前置き
第2章 交流分析の原則
第II部 親によるプログラミング
第3章 人間の運命
第4章 出産前の影響
第5章 早期の発達
第6章 可塑的な年代
第7章 脚本装置
第8章 小児期後半
第9章 思春期
第10章 成熟と死
第III部 脚本の実際
第11章 脚本の種類
第12章 いくつかの典型的な脚本
第13章 シンデレラ
第14章 脚本は,どのようにして可能となるのか?
第15章 脚本の伝達
第IV部 臨床実践における脚本
第16章 予備段階
第17章 脚本のサイン
第18章 治療における脚本
第19章 決断介入
第20章 3つのケース
第V部 脚本理論への科学的アプローチ
第21章 脚本理論に対する反論
第22章 方法論の課題
第23章 脚本チェックリスト
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