「精神疾患における認知機能障害の矯正法」臨床家マニュアル 第2版
本書は,アリス・メダリアらによって開発された認知矯正療法であるNEARを臨床で実践する人のためのマニュアルの第2版である。第1版の出版後,テクノロジーの大幅な進歩があり,また治療経験の積み重ねから,大幅な改訂が加えられている。また,初版マニュアルには収録されなかった橋渡し(ブリッジング)グループの運営についても,多くの例を挙げて細かに紹介されており,臨床でNEARを実践するための指針を得ることができる。
NEARはコンピュータゲームを使ったリカバリー志向の認知矯正療法である。NEARは内発的動機づけを重視し,コンピュータセッションと言語セッションを用いて参加者の認知機能を高め,自立を促す。本書をきっかけとして,多くの施設で当事者がNEARを受けられる体制が構築されることが期待される。
アリス・メダリア、
ティファニー・ハーランズ、
アリス・サパースタイン、
ナディン・レヴハイム 著
中込和幸 監修
橋本直樹、
池澤聰、
最上多美子、
豊巻敦人 監訳
森元隆文、
井上貴雄、
國田幸治 訳
定価 3,960 円(本体3,600円 + 税) B5判 並製 196頁
ISBN978-4-7911-1039-1〔2019〕
Contents
第1章 はじめに
第2章 認知矯正療法の原則
第3章 認知矯正療法のプログラムのセットアップ
第4章 コンピュータで実施する認知機能訓練課題の選択法
第5章 インテークと評価
第6章 治療計画
第7章 具体的な認知機能障害の治療方略
第8章 治療の各段階について
第9章 橋渡し(ブリッジング)グループ
第10章 困難な状況への対応
第11章 プログラムの評価
付録:資料と配付物
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