《第29巻増刊号:発達障害ベストプラクティス―子どもから大人まで―》
発達障害者支援のための実践的な手引書の決定版!この10年、発達障害に対して精神医療界のみならず社会一般の関心が沸騰し、もはや児童精神科医だけでなくすべての精神科医が知っておくべき基礎知識の1つになっている。この領域は、まだエビデンスが十分にないため、現場の実践家たちによる経験を、子どもから大人までのライフステージを網羅しつつ1冊にまとめた。精神医療の立場を中心に据えながらも、他分野の専門家にも執筆いただき、包括的な現段階でのベストプラクティスの集大成となっている。精神科医のみならず、小児科医、さらにはコメディカルスタッフや行政、教育関係者も必読の書。
編集:「精神科治療学」編集委員会 B5判 並製 432頁 通巻341号
JANコード:4910156081043
発刊にあたり | 本田秀夫 | |||
第 I 部 総論 | ||||
1. | 発達障害の概念・分類とその歴史的変遷 | 神尾陽子 | ||
2. | 「神経発達症群/神経発達障害群」の鑑別診断と併存障害 | 渡部京太 | ||
3. | 発達障害と関連の深い身体疾患・神経疾患 | 相原正男 | ||
4. | 他の精神障害の修飾因子としての発達障害─自閉スペクトラム症を中心に─ | 阿部隆明,佐藤和繁 | ||
5. | 発達障害とトラウマ | 杉山登志郎 | ||
6. | 発達障害と災害精神医学─発達障害の子どもたちは震災でどのような影響を受けたか─ | 本間博彰 | ||
7. | 発達障害と少年非行・犯罪 | 有賀道生 | ||
8. | 発達障害とアディクション | 朝倉 新 | ||
9. | 発達障害専門クリニック | 中島洋子 | ||
10. | 一般小児科クリニックにおける発達障害の診療 | 池田久剛 | ||
11. | 一般精神科クリニックにおける発達障害の診療 | 柏 淳 | ||
12. | 発達障害・知的障害の子どもの入院治療 | 田中 哲 | ||
13. | 発達障害の成人の入院治療 | 大村 豊 | ||
14. | 知的障害をもつ方に合併する精神・神経疾患の臨床─入院治療の実際を中心に─ | 野崎秀次 | ||
15. | 発達障害の成人デイケア | 米田衆介 | ||
16. | 発達障害児の通所発達支援 | 若子理恵 | ||
17. | 発達障害診療に関連した医学的検査 | 棟居俊夫 | ||
18. | 発達障害の診療報酬 | 姜 昌勲 | ||
19. | 発達障害に関する診断書・意見書の種類と書き方 | 小石誠二 | ||
20. | 個別支援計画 | 安達 潤 | ||
21. | 発達障害のある方の知的障害者施設での支援─おしまコロニーでの展開─ | 大場公孝 | ||
22. | 情緒障害児短期治療施設 | 今井淳子 | ||
23. | 発達障害者支援センター | 岡田祐輔 | ||
24. | 市町村における発達障害児者支援 | 服部森彦 | ||
25. | ネットワーク支援のあり方 | 近藤直司 | ||
26. | 発達障害者支援法と厚生労働省の発達障害者支援施策について | 日詰正文 | ||
27. | 発達障害に対する教育行政 | 樋口一宗 | ||
28. | 司法と発達障害 | 藤川洋子 | ||
29. | 発達障害の支援団体─当事者団体など─ | 市川宏伸 | ||
第 II 部 ライフステージと発達障害 | ||||
1. | 幼児期 | |||
1)幼児期の発達障害に対する地域支援システム | 本田秀夫 | |||
2)幼児期の発達障害の診察の手順 | 今井美保 | |||
3)母子保健における早期発見と支援 | 中嶋 彩 | |||
4)幼稚園,保育園における気になる子(発達障がい児を含む)の発見と支援─「CLMと個別の指導計画」を活用して─ | 中村みゆき | |||
5)幼児期の心理アセスメント | 稲田尚子 | |||
6)発達障害の幼児期の家族支援 | 中田洋二郎 | |||
7)早期発見の現場から医療へのつなぎかた | 齊藤由美子,本田秀夫 | |||
8)幼児期に利用できる制度と社会資源 | 平野亜紀 | |||
9)就学に関する相談 | 福永美奈 | |||
2. | 学齢期・思春期 | |||
1)学童期・思春期の発達障害の診察の手順 | 片山知哉 | |||
2)学童期・思春期のアセスメント | 黒田美保 | |||
3)教育的アセスメント | 月森久江 | |||
4)インクルーシブ教育と特別支援教育 | 井上とも子 | |||
5)教室における発達障害の発見 | 萩原 拓 | |||
6)知的障害特別支援学校の現状と課題 | 新井豊吉 | |||
7)特別支援学級(知的障害,自閉症・情緒障害) | 小林 靖 | |||
8)通級指導教室─小学校・中学校─ | 近藤幸男 | |||
9)発達障害の児童・生徒に対するスクールカウンセラーの役割 | 須々木真紀子 | |||
10)発達障害に対する多様な教育形態─高等学校が運営するスペシャルニーズ・エデュケーションセンター─ | 日野公三 | |||
11)民間支援機関の役割と課題─多様なニーズに応えるさまざまな活動─ | 中塚史行 | |||
12)後期中等教育(高校),高等教育(短大や大学院を含む大学,高等専門学校など)における支援 | 渡辺慶一郎,相澤典子 | |||
13)特別支援教育とキャリア教育 | 原 まゆみ | |||
14)学齢期の発達障害における医療相談と教育の連携支援 | 高木一江 | |||
15)余暇活動支援─社会参加の基盤づくりに向けて─ | 日戸由刈 | |||
16)学齢期・思春期に利用できる制度と社会資源 | 小林真理子 | |||
3. | 成人期 | |||
1)成人期の発達障害の診察の手順 | 橋本大彦 | |||
2)心理アセスメント | 川久保友紀 | |||
3)発達障害者の就労支援 | 志賀利一 | |||
4)職業生活を維持するための支援 | 梅永雄二 | |||
5)発達障害の就労者への配慮─産業医の役割─ | 永田昌子,廣 尚典 | |||
6)発達障害の成人女性への支援 | 本田秀夫 | |||
7)成人期に利用できる制度と社会資源 | 石橋悦子 | |||
第 III 部 各論 | ||||
1. | 自閉症スペクトラム(広汎性発達障害) | |||
1)自閉症スペクトラムの概念,症候,診断基準 | 清水康夫 | |||
2)評価尺度 | 辻井正次 | |||
3)知的障害を伴う自閉症の支援 | 高橋和俊 | |||
4)高機能自閉症スペクトラムの支援─児童期─ | 本田秀夫 | |||
5)思春期の自閉症スペクトラムの支援 | 原 正吾,村上伸治,青木省三 | |||
6)高機能自閉症スペクトラムの支援─成人期─ | 内山登紀夫 | |||
7)自閉症スペクトラム障害に併存しやすい精神症状の治療 | 広沢正孝 | |||
8)自閉症スペクトラムにおけるひきこもりへの支援 | 宮沢久江 | |||
9)薬物療法 | 岡田 俊 | |||
10)行動療法 | 井上雅彦 | |||
11)TEACCH | 三宅篤子 | |||
12)ソーシャルストーリーズ | 服巻智子 | |||
13)ペアレント・メンター | 吉川 徹 | |||
14)知的障害を伴う自閉症の人たちの健康管理 | 鈴木明子 | |||
15)地域生活における困難事例への対応 | 中山清司 | |||
2. | ADHD | |||
1)注意欠如多動症(ADHD)の概念・症候・診断基準 | 齊藤卓弥 | |||
2)ADHDの評価尺度 | 折目直樹,江川 純,染矢俊幸 | |||
3)児童期の支援 | 山下裕史朗 | |||
4)思春期・青年期の支援 | 田中康雄 | |||
5)成人期の支援 | 姜 昌勲 | |||
6)薬物療法 | 根來秀樹 | |||
7)行動療法 | 岩坂英巳 | |||
8)ペアレントサポート─ICFの視点から考える親支援プログラム─ | 高山恵子 | |||
9)ADHDに併存しやすい精神症状の治療 | 原田 謙 | |||
3. | LD | |||
1)学習障害の概念,症候,診断基準 | 石川道子 | |||
2)心理・教育的アセスメント─読み書きに関して─ | 宇野 彰 | |||
3)LDの早期発見 | 岩佐光章 | |||
4)学習障害(LD):支援の基本的な考え方 | 柘植雅義 | |||
5)LDのICTを活用した支援とその可能性 | 中邑賢龍,平林ルミ | |||
6)高等教育におけるLDの支援 | 上野一彦 | |||
4. | 知的障害 | |||
1)概念,症候,診断基準 | 小林潤一郎 | |||
2)支援の基本的な考え方 | 原 郁子 | |||
3)強度行動障害 | 井上祐紀 | |||
5. | その他の発達障害 | |||
1)コミュニケーション障害communication disorders(吃音,流暢性障害を除く) | 稲垣真澄,米田れい子 | |||
2)発達性協調運動障害(developmental coordination disorder:DCD) | 中井昭夫 | |||
3)チックおよびトゥレット症 | 金生由紀子 | |||
4)吃音・流暢性障害 | 宮本昌子 | |||
事項索引 |