《第30巻増刊号:精神科治療における処方ガイドブック》
最新の精神科薬物療法を解説した決定版。薬物療法は精神科治療に不可欠だが、あくまで治療全体の一部である。本増刊号では、DSM-5に準じた章立てとし、各精神疾患ごとに適切な治療方針を立て、薬物療法が適応かどうか、適応の場合の適切な薬物選択や処方を解説。もちろん副作用への対応や無効の場合の第二選択薬や非薬物療法についても触れ、さらには患者と家族への説明についても取り上げた。また特別な患者(妊娠・授乳、身体合併症、高齢者)へ投与する際の注意点、とくに注意すべき副作用、薬物動態学についても個別に章を設けた。精神科の日常臨床を強力に支える一冊。
編集:「精神科治療学」編集委員会 B5判 並製 448頁 通巻354号
JANコード:4910156081050
発刊にあたり | 仙波純一 | |||
第 1 章 神経発達症群 | ||||
1. | 知的能力障害 | 稲垣真澄 | ||
2. | 自閉スペクトラム症 | 岡田 俊 | ||
3. | 注意欠如・多動症 | 根來秀樹 | ||
4. | チック症 | 宮島 祐 | ||
第 2 章 統合失調症スペクトラム障害および他の精神病性障害群 | ||||
1. | 妄想性障害 | 森山 泰,吉野相英 | ||
2. | 統合失調症(急性期) | 佐藤創一郎 | ||
3. | 統合失調症(維持期) | 岸本泰士郎 | ||
4. | 治療抵抗性統合失調症 | 金原信久,渡邉博幸,伊豫雅臣 | ||
5. | 緊張病 | 山田浩樹 | ||
6. | 非定型精神病(短期精神病性障害,統合失調症様障害)および統合失調感情障害 | 菊山裕貴,金沢徹文,樽谷精一郎 他 | ||
7. | 減弱精神病症候群,ARMS | 辻野尚久,舩渡川智之 | ||
8. | 産褥期精神病 | 伊藤賢伸,鈴木利人 | ||
9. | 器質性精神病 | 原 広一郎 | ||
10. | 初期統合失調症 | 関 由賀子 | ||
第 3 章 双極性障害および関連障害群 | ||||
1. | 双極Ⅰ型障害─躁病エピソード,うつ病エピソード,維持療法─ | 須田史朗 | ||
2. | 双極Ⅱ型障害 | 塩田勝利,斎藤慎之介 | ||
3. | 双極性障害(混合性の特徴を伴う) | 西多昌規 | ||
4. | 難治性双極性障害(急速交代型を含む) | 治徳大介 | ||
5. | 気分循環性障害 | 阿部隆明 | ||
第 4 章 抑うつ障害群 | ||||
1. | 重篤気分調節症 | 齊藤卓弥 | ||
2. | うつ病 | 大坪天平 | ||
3. | うつ病(精神病性の特徴を伴う) | 上田 諭 | ||
4. | うつ病(非定型の特徴を伴う) | 本村啓介 | ||
5. | うつ病(混合性の特徴を伴う) | 菅原裕子,坂元 薫 | ||
6. | 難治性うつ病 | 本橋伸高 | ||
7. | 持続性抑うつ障害(気分変調症) | 菊地俊暁 | ||
8. | 月経前不快気分障害 | 川村 諭,中山和彦 | ||
9. | うつ病(周産期発症) | 山下 洋 | ||
10. | 児童・思春期のうつ病 | 齊藤卓弥 | ||
11. | 器質性うつ病 | 萩原徹也 | ||
12. | 仮面うつ病 | 船津浩二,白川 治 | ||
第 5 章 不安症群 | ||||
1. | 限局性恐怖症 | 内田千代子 | ||
2. | 社交不安症/社交不安障害 | 永田利彦 | ||
3. | パニック症/パニック障害 | 仙波純一 | ||
4. | 広場恐怖症 | 辻 かをる,西村勝治 | ||
5. | 全般不安症/全般性不安障害 | 堀 有伸 | ||
6. | 器質性不安障害─認知症に伴う不安障害からみて─ | 上村直人,大石りさ,今城由里子 他 | ||
第 6 章 強迫症および関連症群 | ||||
1. | 強迫症/強迫性障害 | 宍倉久里江 | ||
2. | 醜形恐怖症/身体醜形障害 | 宮地英雄 | ||
3. | ためこみ症 | 向井馨一郎,松永寿人 | ||
4. | 抜毛症,皮膚むしり症 | 境 玲子,三木和平 | ||
5. | 病的ギャンブル,強迫的買い物 | 蒲生裕司 | ||
第 7 章 心的外傷およびストレス因関連障害群 | ||||
1. | 小児のストレス因関連障害(反応性アタッチメント障害/反応性愛着障害,脱抑制型対人交流障害) | 新井康祥 | ||
2. | 心的外傷後ストレス障害(成人) | 廣常秀人 | ||
3. | 子どもの心的外傷後ストレス障害 | 川村昌代 | ||
4. | 急性ストレス障害 | 補永栄子,玉岡文子,田中 究 | ||
第 8 章 解離症群 | ||||
解離症群 | 渡邉俊之 | |||
第 9 章 身体症状症および関連症群 | ||||
1. | 身体症状症(身体表現性障害) | 宮地伸吾 | ||
2. | 身体症状症(疼痛が主症状のもの)/疼痛性障害 | 村上伸治,高橋 優,和迩健太 他 | ||
3. | 病気不安症(心気障害) | 針間博彦,川瀬 愛 | ||
4. | 変換症/転換性障害(機能性神経症状症) | 福田倫明 | ||
5. | 作為症 | 西松能子 | ||
6. | 線維筋痛症 | 長田賢一,渡邊高志,浅利翔平 他 | ||
7. | 慢性疲労症候群 | 長田賢一,渡邊高志,浅利翔平 他 | ||
8. | 機能性ディスペプシア・過敏性腸症候群 | 西山順滋 | ||
9. | 更年期障害 | 寺内公一 | ||
第 10 章 食行動障害および摂食障害群 | ||||
1. | 小児の食行動異常─異食症,反芻症,回避・制限性食物摂取症─ | 宮尾益知 | ||
2. | 神経性やせ症/神経性無食欲症 | 細金奈奈 | ||
3. | 神経性過食症/神経性大食症と過食性障害 | 庄 紀子 | ||
第 11 章 睡眠-覚醒障害群 | ||||
1. | 不眠障害 | 小曽根基裕 | ||
2. | 過眠障害 | 高江洲義和,井上雄一 | ||
3. | ナルコレプシー | 今西 彩,佐川洋平,神林 崇 他 | ||
4. | 概日リズム睡眠-覚醒障害群 | 田ヶ谷浩邦,村山憲男,深瀬裕子 | ||
5. | 睡眠時随伴症群 | 河野公範 | ||
第 12 章 秩序破壊的・衝動制御・素行症群 | ||||
1. | 反抗挑発症・素行症 | 宇佐美政英 | ||
2. | 間欠爆発症 | 仙波純一 | ||
3. | 放火症・窃盗症 | 仙波純一 | ||
第 13 章 物質関連障害および嗜癖性障害群 | ||||
1. | アルコール関連障害群 | 真栄里 仁,松下幸生,樋口 進 | ||
2. | アルコール幻覚症 | 奥田正英 | ||
3. | ウェルニッケ・コルサコフ症候群 | 木村 充 | ||
4. | 幻覚薬関連障害群(最近の「危険ドラッグ」を含める) | 榊原 聡 | ||
5. | オピオイド依存症の薬物療法 | 麻生克郎 | ||
6. | 精神刺激薬関連障害群(覚せい剤など) | 池田俊一郎 | ||
7. | タバコ関連障害群 | 磯村 毅,谷口治子 | ||
第 14 章 神経認知障害群 | ||||
1. | せん妄 | 立花直子,天野直二 | ||
2. | 認知症(DSM-5) | |||
1)アルツハイマー病による認知症 | 新井平伊 | |||
2)アルツハイマー病の軽度認知障害 | 石川裕子,水上勝義 | |||
3)前頭側頭型認知症(DSM-5) | 田中 響,福原竜治,池田 学 | |||
4)レビー小体型認知症(DSM-5) | 近藤大三,井関栄三 | |||
5)血管性認知症(DSM-5) | 樫林哲雄,横山和正,數井裕光 | |||
6)物質・医薬品誘発性認知症 | 美濃部るり子,樋口 進 | |||
7)プリオン病による認知症(DSM-5) | 浜口 毅,山田正仁 | |||
8)パーキンソン病による認知症 | 中山茶千子,本井ゆみ子,服部信孝 | |||
9)ハンチントン病による認知症(DSM-5) | 林 徹生,本井ゆみ子,服部信孝 | |||
10)他の医学的疾患による認知症(DSM-5)(HIVなど) | 富沢雄二,古川芳明 | |||
第 15 章 パーソナリティ障害 | ||||
パーソナリティ障害 | 井上弘寿,加藤 敏 | |||
第 16 章 てんかん | ||||
1. | てんかん | |||
1)軽症の焦点性てんかん | 本岡大道 | |||
2)側頭葉てんかん | 川崎 淳 | |||
3)若年ミオクロニーてんかん | 立澤賢孝 | |||
4)施設入所・作業所通所している難治てんかん | 川崎 淳 | |||
5)妊娠・出産とてんかん─抗てんかん薬療法実践における留意点を中心に─ | 岩佐博人,乘田麻衣子,古関啓二郎 | |||
2. | 心因性非てんかん性発作 | 大島智弘,田所ゆかり,兼本浩祐 | ||
第 17 章 特別な患者に対する投与の注意点 | ||||
1. | 妊娠・授乳における薬物療法 | 松島英介 | ||
2. | 身体合併症 | 岸 泰宏 | ||
3. | 高齢者 | 小田原俊成 | ||
第 18 章 とくに注意すべき副作用について | ||||
1. | ジスキネジアの治療 | 稲田俊也 | ||
2. | ジストニア | 吉村健佑,金原信久,伊豫雅臣 | ||
3. | アカシジア | 仙波純一 | ||
4. | 重症な皮膚有害反応 | 末木博彦 | ||
5. | 悪性症候群とセロトニン症候群 | 和田 健 | ||
6. | 水中毒 | 川上宏人 | ||
第 19 章 薬物動態学 | ||||
1. | 薬物動態と相互作用 | 古郡規雄 | ||
2. | 向精神薬のスイッチング法 | 岡 沢郎,武田俊彦 | ||
3. | 向精神薬の治療予測─抗うつ薬の早期反応という観点から─ | 中島振一郎 | ||
4. | 一般薬による薬剤性の精神症状 | 八田耕太郎 | ||
5. | 精神疾患に対する漢方薬 | 堀口 淳 | ||
事項索引 |